プリンス 『ピアノ&ア・マイクロフォン』 プリンスのクリエイティヴの原型であり、その後に様々な衣装を纏うネイキッドな姿

2018.11.16

プリンスの弾き語り。プレス・リリースの「晩年の彼はピアノの弾き語りに戻っていった」という発言の引用に驚いた。彼の晩年というのはあくまで我々の記憶が引いたタイムラインじゃないか、病がプリンスの晩年を奪ったのだから、そこから遡って彼のクリエイティヴに晩年という領域を設定するのは無意味だろう、と。カセットに残されたという弾き語りとキックだけのこの演奏は、プリンスのクリエイティヴの原型であり、その後に様々な衣装を纏う、ネイキッドな姿だ。だから、弾き語りへの回帰が意味するのは新たな出発点の模索。ギターの人が弾く、ギターのようなピアノが導く音楽のその先を聴きたかった。

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