世界から注目される二人の若き才能と読売日本交響楽団がパーシモンホールで初共演!
めぐろパーシモンホールでは気軽に身近な場所でクラシック音楽を楽しんで頂くことを目的に〈フレッシュ名曲コンサート〉が開催されている。このシリーズはこれまでに多くの注目の演奏家や期待の若手を起用し、大好評を集めてきた。今回の公演は2017年に若手ピアニストの登竜門であるクララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールで優勝したピアニストの藤田真央、2016年に第5回グスタフ・マーラー国際指揮者コンクールで優勝したカーチュン・ウォンを指揮者に迎えて読売日本交響楽団が共演するという非常に豪華な内容となっている。
藤田は東京音楽大学1年在学中に第27回クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールで優勝した際、同時に複数の特別賞を受賞して一躍世界の注目を浴びる存在となった。ナクソス・ジャパンの若い世代の音楽家のための新レーベル〈ナクソス・クレッシェンド〉から既に2枚のディスクを発表しており、今年の5月には3枚目のアルバムとなる『Passage』をリリースし、『レコード芸術』誌で準特選盤に選ばれるなど、高い評価を受けている。大変な読書家でもある彼は多くの知識を蓄え、感性を磨き、それを演奏に昇華させているが、特に前述のアルバム収録曲のひとつ、ショパンのソナタ第3番ではそんな藤田の深い表現力を味わうことができた。ウォンはクルト・マズアの愛弟子であり、グスターボ・ドゥダメル、エサ=ペッカ・サロネンなど名だたる名指揮者のもとでも経験も積んできた。2018年9月からはニュルンベルク交響楽団首席指揮者に就任し、世界の第一線を行く指揮者へのステップを確実に上っている。これまでにも新日本フィルハーモニー交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、東京交響楽団などを指揮しており、日本との関係も深い。読売日本交響楽団は名だたる名指揮者が常任指揮者を務めている日本屈指のオーケストラであり、2017年11月にはメシアンの歌劇「アッシジの聖フランチェスコ」(全曲日本初演)が大好評であったことが記憶に新しい。気鋭の指揮者によってどのようなサウンドが紡ぎ出されていくか、非常に期待が高まるところだ。
今回演奏されるのは、まず藤田をソリストに迎えてのラフマニノフのピアノ協奏曲第3番。超絶技巧と高い音楽性を求められるこの作品を豊かな歌心と輝かしい音色を持つ藤田がどう聴かせてくれるか楽しみである。続くムソルグスキー(ラヴェル編)の《展覧会の絵》はオーケストラの迫力あるサウンドはもちろん、各楽器の魅力を存分に味わうことのできる名曲中の名曲。指揮者の裁量で様々な可能性が生み出される作品なので、どのような色彩で描かれていくのか注目したい。
LIVE INFORMATION
〈フレッシュ名曲コンサート〉 読響×カーチュン・ウォン〈指揮〉×藤田真央〈ピアノ〉
○3/2(土)15:00開演 会場:めぐろパーシモンホール 大ホール
【出演】カーチュン・ウォン(指揮)/藤田真央(p)/読売日本交響楽団(管弦楽)
【曲目】ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 Op.30/ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲「展覧会の絵」
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