Mikikiがいま、このタイミングで観てほしい出演陣を揃えたショウケース企画〈Mikiki Pit〉。次回は2月2日(土)に東京・下北沢 BASEMENTBARで、毛玉、Crispy Camera Club、Half Mile Beach Club、So Sorry,Hoboの4組を迎えて行います。
こちらの記事では〈自身の音楽性を形成した楽曲〉というテーマのもと、出演者みずから選曲した10曲をご紹介。Half Mile Beach Clubの10曲に続き、今回はCrispy Camera Club(以下、CCC)が選曲しました。UKのロックを大きなルーツと公言する彼ららしく、60年代から同時代のものにいたるまで英国音楽を彩った名曲たちが中心。そのなかにUSローファイやグランジも並ぶという、CCCのバックグラウンドが伝わるものになっています。先日公開した各出演者の観どころ/オススメ楽曲をまとめた記事と合わせ、CCCが選んだカッコよくてグッとくる10曲を、ぜひお楽しみください。 *Mikiki編集部
〈Mikiki Pit Vol. 7〉
Crispy Camera Clubを作った10曲
・ミサト(ヴォーカル/ギター)選曲
The La's “There She Goes”
UKにハマり出した高校生の頃、人生最大にビビッと来てしまった曲。イントロのアルペジオが始まったらもう一瞬で大好きになれる。実はヘロインのことを歌っている曲らしく、それをこんなにシンプルで美しい曲に仕上げるなんて最高としか言いようがない、説明不要です。私の定番カヴァー曲と言えばこれ。
Jellyfish “New Mistake”
ミュージカルのようにストーリーがド派手に目の前に広がるジェリーフィッシュの曲たち。
初めて聴いた時コーラス・アレンジにクイーンを感じました。メロディー・ラインが最高にgood。アンディ・スターマーはソングライターとしてめちゃくちゃ憧れの存在!
Arctic Monkeys “Brianstorm”
10代の頃YouTubeで発見した“Brianstorm”にはシビれました。私が洋楽をグッと好きになったきっかけはガレージ・ロック・リヴァイバルなバンドたち。その火種となったのはきっとこの曲だったはず。ここから60sのガレージに遡ってみたり、ルーツを辿る楽しさも覚えた気がする。
・稲本裕太(ギター)選曲
The Smiths “There Is A Light That Never Goes Out”
スミスの代名詞のひとつ、ジョニー・マーのギターには大きな影響を受けたけど、この曲では特にモリッシーの詞の世界観にびびりました。「二階建てバスが僕らに突っ込んできたとしても君の隣で死ねるなんて天国みたいな死に方だね」って! 言われたら普通にドン引きしちゃうし共感はしないけど、そういうナイーヴさを言い当ててくれる存在がいることに安心しました。あと単純に言葉の乗り方が気持ちいい。トゥダイバイヨッサーイ。
Pavement “Cut Your Hair”
ペイヴメントは後期のほうが好きなんだけど、ここまでの(自分たちの)活動に於いてはこっちかなと思ったのと、あとはじめてペイヴメントに出会った曲なので。こんな適当な演奏でいいのか! 今まで聴いてきたものは何だったんだ!とローファイの世界への扉が開かれました。ノービッグヘア!
・中根トモヒロ(ベース)選曲
Cream “White Room”
僕とクリームの出会いは高2の夏、授業サボって部屋で「69」という映画を観ていたら突然流れ始めたこの曲のイントロ。ゾクッとしました。学園モノの映画で生徒が校長室の机の上にう○こするような話なんですが、とにかくこの曲のイントロを聴いて僕の中の何かが変わりました。今思えばこの瞬間が僕にとって古い洋楽を好きになるきっかけだったかもしれないです。ここからたくさんの60年代UKロック・バンドを聴きあさりました。
クリームはとにかくベースがかっこいい。ジャック・ブルースはもともとジャズの演奏者で、ライヴではほんとに同じ演奏したことないんじゃないかってくらいずっと自由。それとこの曲はハイハットの録り音がシビれます。ベーシスト目線から見てもジンジャー(・ベイカー)のドラムは本当にすごい。(エリック・)クラプトンのギターも言わずもがな、とにかく仲の悪い3人で常に険悪なムードなんですけど、僕が知りうるスリーピースの中では最も優れた演奏技術のバンドです。
The Who “Summertime Blues(Live)”
フーの名ライヴ盤『Live At Leeds』(70年)に収録されているエディ・コクランのカヴァー曲。この曲は他にもアラン・ジャクソンやブルー・チアー、ブライアン・セッツァーなんかがカヴァーしてたと思いますが、どう考えてもフーが一番かっこいい。音の説得力とビートの戦闘力で圧勝してます。
この曲もとにかくベースが超かっこいい! ジョン・エントウィッスルは間違いなく一番の憧れで、いつも僕の指針となってくれるベーシストです。こういうベーシストになりたい。ライブ盤というのもありますが、アルバム通してもはやベースの音なのかギターの音なのかわからないくらい、まさにリード・ベースって感じですね。キース・ムーンのドラムも最高にマッチしていて最強のリズム隊。さっきクリームの曲ではハイハットの音が良いと言いましたが、この曲に関してはハイハット1秒もなってません。3つあるタムも全部同じ大きさの同じチューニングなんで、はちゃめちゃな叩き方ですが音作りはすっごくシンプルなんです。そこにピート(・タウンゼント)の音圧が乗れば世界最強のロックンロール・バンドのサウンドが完成します。難癖をつけるならば歌はエディ・コクランの原曲の方が素敵なんで是非そっちも聴いてみて下さい。
Faces “Stay With Me”
世界で一番好きな曲、何?と聞かれたら僕はおそらくこの曲を挙げます。まあ世界で一番好きな曲なんて気分によって毎日変わりますが、今日の僕はハード・ロック寄りなんでこの曲の優勝。あ、でも世界で一番好きなイントロ、何?と聞かれたらいつ何時でもフェイセズの“Stay With Me”に決まってるだろと答えます。イントロからアウトロまで、ほんとに全ての音がかっこいい。ギターとドラムが縦、ベースが横のグルーヴを作っている理想の旨味が詰まったロックンロール。旨味ロールです。単純に歌も最高です。
そしてロニー・レーンのベースは音もフレーズもほとんど僕の理想のど真ん中で、Crispy Camera Clubでもこの曲の間奏のかっこいいフレーズをモロパクリしたものがあります。愛ゆえに。そうやって良いものを後世に伝えていきましょう。
・りんすけ(ドラムス)選曲
Nirvana “About a Girl”
ルーツ・ミュージックとはなんぞや?といつもなるのですが、単純に私のiPodで一番再生されてた曲。
狂ってて大好きだったあの子が持ってきたCDたちは、まさに私のルーツ・ミュージック。高校生の時、晴天の渡り廊下で中指立てながらニルヴァーナを聴いてました。
Alex Lahey “Awkward Exchange”
テーム・インパラ、ジェット、アリ・バーター、バブガニューシュ、
コアラにウォンバットにカンガルー。
オーストラリアはどこまで私の心をときめかせるのか! アレックス・レイヒーを初めて聴いた時のトキメキは今でも忘れられません!!
CCCが出演する〈Mikiki Pit Vol. 7〉のご予約はメール、TwitterでのリプライとDM、LINE@、Messengerまで。お名前、人数、学割希望の方はその旨を明記のうえ、ご連絡ください。みなさまのご予約を待ちしております。
Live Information
〈Mikiki Pit Vol. 7〉
2019年2月2日(土) 東京・下北沢 BASEMENTBAR
出演:毛玉/Crispy Camera Club/Half Mile Beach Club/So Sorry,Hobo
開場/開演:12:00/12:30
終演:15:00
料金:前売り 1,500円/当日 2,000円/学割 1,000円
フード:クジラ荘
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