朝岡聡

オペラ入門にも! 極上の出演者たちによるナビゲートで、オペラとその空間を味わうひととき

 〈レディになりきってオペラとシャンパンを楽しみ、特別な一日を過ごしたい〉。それは、シンデレラの舞踏会と並んで全世界の女性の根底にある、憧れとしてのクラシックのイメージだ。

 クラシック好きの男性の中にも、そんな憧れを理解し、愛する人は多い。コンサート・ソムリエの朝岡聡さんもその一人だろう。軽妙な語り口で私たちを音楽の世界に誘う彼が、魅惑のオペラの世界を紹介するコンサートがこの春、銀座ヤマハホールを舞台に華やかに開催される。

 テーマは〈華麗なるイタリアオペラをきらめく美声で味わう〉。ヴェルティの歌劇「リゴレット」より“女心の歌”や「椿姫」 より“花から花へ”、プッチーニの歌劇「ジャンニ・スキッキ」より“私のお父さん”、「蝶々夫人」より“世界中どこでも放浪者のヤンキーは”、そして“ある晴れた日に”など、名曲中の名曲の数々が、オペラの基本、愉しみ方からあらすじまでの解説付きで味わえる。

(左から)生野やよい、笛田博昭、河原忠之 ©K. Miura

 本場イタリア仕込みの美声を披露するのは、生野やよい(ソプラノ)と笛田博昭(テノール)。そして伴奏を担当するのは、やはりイタリアでオペラ学び、名だたる歌手たちの信任も厚い名ピアニスト、河原忠之という豪華さだ。

 音楽、演劇、文学はもちろん、最新映画界の動向や最先端のファッション、時には現代社会へのメッセージまでが味わえる、とびきりエンターテインメントなオペラの世界。その世界は、知れば知るほどおもしろい。一見難しそうに思えて躊躇している人がいたら、まったくそんなことはない。基本がわかれば、あとは楽しむだけ。コンサートをきっかけに、たくさんの方に足を踏み入れてほしいと、心から思う。

 終演後には、アーティストとともに銀座資生堂ビルのサロンでアフタヌーンパーティーにも参加できる。日本のエレガンスの粋のような会場で、ステージ上とはちょっと違うアーティストの素顔に触れることのできる貴重な機会だ。銀座という舞台をフルに生かしたスペシャル・プランで、春の午後のひとときを〈特別〉に彩ってみてはいかがだろう。

 音楽を聴くこと、楽しむことは人間の本能。神様からのギフトだ。だから、冒頭のような憧れにも〈まずはそれでいいんだよ!〉と伝えたい。劇場へ家族や友人たちを誘ったときの〈おしゃれしてきた〉という照れる笑顔が、私は大好き。だからオペラ好きの方も、誰かを誘って出かけてほしい。誰かと一緒に音楽を分かちあう特別感は、かけがえがないから。

 


LIVE INFORMATION
Elegant Time Concert ~上質な時間を貴方に~
コンサート・ソムリエ 朝岡 聡の「Shall we オペラ!?」
~華麗なるイタリアオペラをきらめく美声で味わう~

2019年4月12日(金)東京・銀座 ヤマハホール
開場/開演:12:30/13:00

■出演
ナビゲーター:朝岡聡(フリーアナウンサー&コンサート・ソムリエ)
演奏:生野やよい(ソプラノ)/笛田博昭(テノール)/河原忠之(ピアノ)

■曲目
G. プッチーニ/歌劇「ジャンニ・スキッキ」より“私のお父さん”
G. ヴェルディ/歌劇「リゴレット」より“女心の歌”
G. ヴェルティ/歌劇「椿姫」より“そはかの人か”~“花から花へ”
G. ヴェルディ/歌劇「仮面舞踏会」より“永遠に君を失えば” 二重唱“私は貴女のそばにいる”~“この胸はときめき”
G. プッチーニ/歌劇「ラ・ボエーム」より“冷たき手に” “私の名はミミ” 二重唱“可愛らしい娘さんよ”
G. プッチーニ/歌劇「蝶々夫人」より“世界中どこでも放浪者のヤンキーは” “ある晴れた日に” 二重唱“私に小さな幸せをくださいませ”