写真提供:小金井 宮地楽器ホール
〈塩谷哲 with ソルト・ストリングス コンサート2026〉が2026年6月6日(土)に開催される。多彩な活動を繰り広げる作曲家/ピアニスト塩谷哲が強力な弦楽器奏者たちを率いて東京・銀座ヤマハホールに登場。クラシックやジャズなどジャンルを超えた6人による、極上の演奏を楽しめるこの公演を、ジャズジャーナリスト早田和音に紹介してもらった。 *Mikiki編集部

写真提供:小金井 宮地楽器ホール
多才な塩谷哲が全幅の信頼を置く音楽仲間ソルト・ストリングス
東京藝術大学作曲科在学中に、世界的ラテン音楽バンド、オルケスタ・デ・ラ・ルスのピアニストとしてプロデビュー。以降、自身のソロ活動と並行して、小曽根真とのデュオ演奏や、佐藤竹善とのSALT & SUGAR、上妻宏光とのAGA-SHIOなど、さまざまなプロジェクトを展開するほか、リチャード・ストルツマン、スティーヴ・ガッド、村治佳織、古澤巌ら数多くのアーティストと共演。クラシック音楽のフィールドにおいても、大阪交響楽団、NHK交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団など日本屈指のオーケストラと共演する傍ら、Bunkamuraオーチャードホールのコンサートシリーズ〈COOL CLASSICS〉(1999年~2001年)のプロデュースも担当。さらには、絢香や今井美樹、森口博子らポップス系ミュージシャンのサポートやTV番組の音楽の作曲も行なうなど、全方位的な音楽活動を繰り広げるピアニスト&コンポーザーの塩谷哲。幼少時からピアノと異なる表現方法を持つ弦楽器のサウンドに憧れていた彼が、自身の創作意欲を全開にして挑むコンサート、〈塩谷哲 with ソルト・ストリングス コンサート2026〉が6月6日にヤマハホールで開催される。
コンサートのタイトルにある〈ソルト・ストリングス〉というのは、塩谷が2011年に開催した自身のコンサートのために初めて編成した、バイオリン × 2、ビオラ、チェロ、コントラバスから成る弦楽器集団。今回の参加メンバーは、人気ストリングスポップバンドRainbow Septetのリーダーでもある1stバイオリンの藤堂昌彦を筆頭にして、2001年、2002年のリゾナーレ音楽祭での奨学金獲得を果たしている2ndバイオリンの徳永友美、第13回コンセール・マロニエ21弦楽部門で優勝に輝いたビオラ奏者の金孝珍、パリ地方音楽院の最高課程を首席卒業しているチェリストの稲本有彩という、いずれも数多くのオーケストラへの参加やさまざまなアーティストへのサポート、CM、TVドラマ、映画音楽の演奏など、多方面で活躍し、塩谷がかねてから全幅の信頼を置くトップクラスの弦楽器奏者だ。
そしてこの4人に加えて、ソルト・ストリングスを大きく特徴付けているのがコントラバスの井上陽介の存在だ。井上は大阪音楽大学作曲科卒業。在学中からプロ活動を開始し、日野元彦や佐藤允彦らのバンドで腕を磨いた後に渡米。1991年~2004年にニューヨークを拠点にして、ハンク・ジョーンズやロイ・ハーグローヴ、エイブラハム・バートンらのビッグアーティストと数多く共演。日本に戻った2004年以降も、自身のバンドを主宰する傍ら、大野雄二&ルパンティック5や大西順子トリオ、古沢巌&山本耕史Dandyism Banquetへの参加など多彩な活動を展開。2025年には完全ベースソロアルバム『Walking Alone』を発表している超実力派のベーシストだ。塩谷とは渡米前、大学生時代から共に演奏していたという。そんな井上の持つ強靭なグルーヴが、通常の弦楽アンサンブルを超えた大きな広がりをソルト・ストリングスに与えている。