世界的な成功を収めたディー・ライトでのデビューから音楽活動30周年にして、ソロで通算10作目という節目のニュー・アルバムは、その名もズバリ『LP』。細野晴臣、高橋幸宏の両名をはじめとする敬愛してやまないゲスト勢に加えて、マスタリングに砂原良徳、アートワークに五木田智央といった馴染みの面々も華を添える。先行シングル“MAGIC”で聴かせる間や音の配置は一聴して彼のものとわかるオリジナリティーを携えたサウンド・コラージュで、どこか懐かしい響き。記念日を祝した“BIRTHDAY”の華々しいオープニングからラストを飾る哀愁のチルアウト・チューン“NOMADOLOGIE”までさらりと聴ける構成ということもあって、LPに何度も針を落とすように嗜みたい至高の逸品だ。