私たちの日常の風景をすっかり変えてしまった、コロナ禍。それはまた、私たちの音楽の聴き方にも少なからず影響を及ぼしたと思います。以前好きだった音楽を受け付けなくなったり、あるいはそれまでスルーしていたような音楽に突如として心を奪われたり……。

そこでMikikiでは、ミュージシャンやレーベル関係者、レコード・ショップ関係者、ライブハウス関係者など音楽に関わって仕事をする人々に〈コロナ禍以降、愛聴している1曲〉を訊ねる新連載をスタート。その回答は一人ひとりのいまの心情を映し出すと同時に、災いに見舞われた人々に対して音楽がどのような意味を持つのか、そのヒントにもなるのではないでしょうか。 *Mikiki編集部

★連載〈アーティストと音楽関係者が選ぶ「コロナ時代の1曲」〉の記事一覧はこちら


 

FAYE WEBSTER

米ジョージア州アトランタ出身のシンガー・ソングライター、フォトグラファー、モデル、ヨーヨー愛好家。ペダル・スティール・ギターの響きを活かしたインディー・フォーク・サウンドが特徴。ブルーグラスとカントリーのプレイヤーが家族にいる家庭で育ち、小学生のころに独学でギターを始める。16歳でデビュー・アルバム『Run And Tell』(2013年)をリリース。その後、オーフル(Awful)から『Faye Webster』(2017年)をリリース。シークレットリー・カナディアン(Secretly Canadian)と契約してリリースした『Atlanta Millionaires Club』(2019年)が高い評価を得る。2021年6月、ニュー・アルバム『I Know I’m Funny haha』をリリース。

 

コロナ禍以降、特に愛聴している1曲は何ですか?

Faye Webster “Better Distractions”(2021年作『I Know I’m Funny haha』収録曲)

いちばん聴いてたのは今回のアルバムに入ってる自分の曲なんだけど、そのうちの一曲が”Better Distractions”で……。今回のアルバムでも最初のほうに書いた曲なんだけど、まさにコロナ状況下にドンピシャみたいな感じで。

(”Better Distractions”は)パンデミックについて意識して作った曲じゃないんだけど、コロナの件が起きる前の自分の毎日の生活が、まさにあの曲のなかで歌ってるような、あんな感じのテンションだったんだよね。いまとか、あの感じがわかるって人はすごく多いと思う。ロックダウンのせいで、みんな自分の時間を持て余して、どうやって時間を潰したらいいのかわかんない、みたいな時期を経験してるわけだから。ただ、曲自体はコロナのことが起きるずっと以前に書いたものなんだけどね。

他の人の曲で言うと、やっぱり(『I Know I’m Funny haha』に参加している)mei eharaの曲かなあ……。彼女の曲をベースでずっと弾いてたんだよね。しかも、ベースとか、いままでそんな弾いたこともないんだけど、どうしてもmei eharaの曲が弾きたくて(笑)。うん、そんな感じでロックダウンの日々をやり過ごしてたよ。

 


RELEASE INFORMATION

FAYE WEBSTER 『I Know I’m Funny haha』 Secretly Canadian/BIG NOTHING(2021)

リリース日:2021年6月25日
品番:SC401JCD
フォーマット:CD/国内流通仕様
価格:2,750円
配信リンク:https://fayewebster.ffm.to/haha
世界同時発売、解説/歌詞/対訳付、ボーナス・トラック2曲のダウンロード・カード封入(初回盤のみ)

TRACKLISTING
1. Better Distractions
2. Sometimes
3. I Know I’m Funny haha
4. In A Good Way
5. Kind Of
6. Cheers
7. Both All The Time
8. A Stranger
9. A Dream with A Baseball Player
10. Overslept (Feat. mei ehara)
11. Half Of Me

※初回盤のみボーナス・トラック2曲のダウンロード・カード封入
1. Better Distractions - Live From Chase Park Transduction
2. In A Good Way - Live From Chase Park Transduction