ボブ・ディラン。いつも眉間にシワを寄せてるようなお爺ちゃん。あとがきにもあるようにこの本はその名前は知っていても、その音楽や歌詞にはあまり触れたことがないような人向けへの入門書である。そうは言っても1960年台の初めから一線で活躍している人なので、その情報量は半端ではない。北中さんだって書きたいことはもっとあったであろうに、新書にまとめ上げたのはその知識と力量の賜でしょう。コロナがやや沈静化してキャンセルされた前回のツアーを取り戻すような気持ちでの今年の来日ツアー。入場料の高騰が話題になっているが、きっと彼は観客が満足するものを披露してくれると思う。