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その歌声こそ魔法……優河の歩みを駆け足で振り返る

 優河が活動を始めたのは2011年。初期の拠点はピエール・バルー主宰のレーベルが運営していた〈SARAVAH東京〉だった。2015年にゴンドウトモヒコをプロデューサーに迎えた初作『Tabiji』をリリース。谷口雄と千葉広樹はすでに同作から演奏している。2018年の2作目『魔法』から、岡田拓郎、神谷洵平が加わり、リリース・ツアーを機に魔法バンドを結成。2022年の3作目『言葉のない夜に』はモダンな音作りとフォーキーな歌を融合させた傑作として高く評価された。本人名義以外では、笹倉慎介率いるOLD DAYS TAYLORに岡田や谷口らと参加。また、ROTH BART BARON、Soggy Cheerios、Ryu Matsuyamaら多くのアーティストの作品に艶やかな歌声を添えている。 *田中亮太

優河の過去作と参加作を一部紹介。
左から、2015年作『Tabiji』(FIS)、2018年作『魔法』(Pヴァイン)、2022年作『言葉のない夜に』(Yuga)、OLD DAYS TAILORの2018年作『OLD DAYS TAILOR』(Pヴァイン)、Ryu Matsuyamaの2022年作『from here to there』(バップ)

 

現代日本の音楽シーンに岡田拓郎あり! この10年の軌跡をプレイバック

 岡田拓郎の名を世に広めた最初のきっかけが、谷口雄らと結成したバンド、森は生きているの活動であることに間違いない。2014年の2作目『グッド・ナイト』のリリース後、バンドは解散。とはいえ同作で岡田(ら)が示したフォークやサイケ、エクスペリメンタルを横断していく音楽的な豊潤さ、流麗かつ鋭利な演奏は、以降の彼のキャリアを見ても、作家性として血肉化されていると言える。

 プレイヤー、プロデューサー、エンジニアとしてこの10年間に岡田が貢献したアーティストや作品は多数で、ここで挙げきることはできない。サポート・ギタリストとしてはROTH BART BARON、柴田聡子、never young beachらにパーマネントに参加しつつ、安藤裕子やodolらのステージでも演奏。プロデュース業では、South Penguin、前野健太、Taiko Super Kicksらの作品/楽曲を手掛け、なかでも今年リリースの柴田聡子『Your Favorite Things』は2024年のベスト・アルバムと名高い。一方では現代音楽家/作曲家である坂東祐大の制作に編曲や演奏で関わっており、話題のアニメ「怪獣8号」のサントラにもクレジットされていた。

 本人名義の作品も精力的にリリースしていて、最新作は映画「熱のあとに」のサントラ。歌モノから前衛ジャズ、電子音楽まで作品によって音楽性は異なるが、いずれも妥協を許さぬ精緻なサウンドメイクに岡田拓郎の刻印が打たれている。 *田中亮太

岡田拓郎の関連作を一部紹介。
左から、森は生きているの2014年作『グッド・ナイト』(Pヴァイン)、ROTH BART BARONの2019年作『けものたちの名前』(felicity)、岡田拓郎の2022年作『Betsu No Jikan』(NEWHEAR MUSIC)、柴田聡子の2024年作『Your Favorite Things』(AWDR/LR2)、岡田拓郎によるサントラ『熱のあとに(Original Sound Track)』(NEWHERE MUSIC)