★UNTOLD 『Black Light Spiral』 インタヴューはこちらから
PINCH,MUMDANCE Pinch B2B Mumdance Tectonic/BEAT(2014)
シャックルトンとの絡みを経て硬質なテクノに傾倒したピンチが、マムダンスとのバック・トゥ・バックで贈るDJミックス。ここにも収録された危険な最新チューン“Obsessions(The Possession)”やコールドでの諸作もいろいろ取り扱い注意だ。
VARIOUS ARTISTS L.I.E.S. Presents Music For Shut-Ins L.I.E.S.(2013)
『Black Light Spiral』に導かれてミステリアスな螺旋を降りていくと、謎めいたロウハウスの深みへと歩を進めていることに気付く。ロン・モレリが仕切る総本山のコンピは、アンダーグラウンドで生々しい行儀の悪さを覗き見るかのよう。
アントールド初期の名曲“I Can't Stop This Feeling”をリミックスした縁もあった、ヘッスル・オーディオの同窓生。2年前のEP『Release』あたりからハッキリしてきたテクノ志向は、このミックスCDにてIDMハウスとでも呼ぶべき領域へと流れ込んでいる。
THROWING SNOW Mosaic Houndstooth(2014)
時流に背いたり馴染んだりしながらここ数年で緩やかに像を結んできた現代版トリップホップの、美しき決定盤。近年のベース音楽とヴォーカル表現をモザイクにして散りばめ、ダビーでテッキーな意匠も施した音像はアルカとビョークの未来予想図か?
VARIOUS ARTISTS IOTDJPN R&S/BEAT(2014 )
R&Sの設立30周年と同レーベルの作品を配給するBEATの20周年を記念したコンピ。ここ数年の未CD化音源を軸にすることで、テクノとダブの時空に浮かぶ多様なセグメントを俯瞰させる親切な作りだ。テセラやシャンハイ・デンからケレラの歌へ流れ着くのも明快。
〈ポスト・インダストリアル〉の流れに放り込まれて愛された『Order Of Noise』に続く一作。暗ビエント感覚やポスト・暗シカル的な素養も窺わせるアヴァン・テクノ盤だ。アンディ・ストットの新作を待ちつつアントールドとアルカの間に置いて沈みたい。
SBTRKT Wonder Where We Land Young Turks/HOSTESS(2014)
ファンキーを基盤に多様なスタイルを披露してきた才人だが、ここではサンファらと確立したダブステップ以降のインディー作法に則って客人の声を立てるダウンテンポ路線を拡張している。今後はアルカがこっちに進む可能性もあるか。