約2年ぶりの通算24作目には、鋭くも邪悪なギターを轟かせる“地獄裁判”や、亡きロックスターが昆虫になって森に集まる“樹液酒場で乾杯”、飄々としながらもキレのあるアンサンブルを繰り広げる“ばかっちょ渡世”など、全13曲を収録。また、〈理想郷〉を意味する言葉をアルバム表題に掲げた通り、混沌とした世界でいま自分たちは何を歌うべきなのかという近作に通底しているテーマと、そこに込められた思いはさらに強まっている印象も。幸福な景色を柔らかく紡いだ“永遠の鐘”や、最期の瞬間まで生を全うしたいと叫ぶ“感動の坩堝”など、愛や命の尊さを綴った音と言葉が強い力を与えてくれる。
人間椅子『まほろば』混沌とした世界で何を歌うべきなのか? 愛や命の尊さを綴った新作が強い力を与えてくれる
ジャンル
メタル