お客さんの声に勇気をもらえる
──ライブという点でいうと、今作はオーディエンスの歌声を想定されているであろう楽曲が多い印象もありました。
YUHKI「まさにその通りで、このアルバムは今年4月のライブをやるために作ったと言っても過言ではないです。ALHAMBRAはプログレっぽい展開をする曲が多かったので、お客さんと同じ空間で盛り上がれたらいいなと思いながら作った曲が今回は多いですね」
──参加して楽しめる曲もあるし、メンバーのみなさんの技巧を存分に味わえる部分ももちろんあるし。
YUHKI「そうですね。これは自分が昔からやりたかったことでもあるんですよ。やっぱり海外に行くと、お客さんが印象的なギターのメロディもすごい歌うんですよね。だから日本のお客さんも全然参加してくれちゃっていいと思いますよ。
演者にとってお客さんの声ってすごく勇気をもらえるし、お客さんの歓声でその日のライブが決まるぐらい影響を受けるので。盛り上がれば盛り上がるほど、どっちも楽しくなれるという素晴らしい空間になると思いますね」
重要なのは感情をいかに音楽で表現できるか
──あとは“Photograph”のような美しいミディアムバラードも収録されています。
YUHKI「バラードはやっぱり1曲は絶対入れたいので。個人的には昭和のセピア色みたいなイメージで作ったんですが、そこにJunkoさんがどういう歌詞を乗せてくるのかが楽しみでもあったし、そこのコンビネーションもうまくできたかなと思います」
Junko「音を聴いたときに、古い友人との思い出がパッと浮かんだので、その子のことを思いながら書いていたんですけど、本当に美しくて切ないメロディだから、歌うたびに泣いちゃうんです」
──ライブで歌うのが大変そうですね。
YUHKI「たぶん泣くと思いますよ。昔から自分で感情移入しすぎて泣いてるから」
Junko「出てきちゃうんですよ、自分で書いた歌詞なのに」
──特に気持ちが入り込んでしまう曲を挙げるとすると?
Junko「“Die Walküre”ですね」
──長編の曲ですよね……?
Junko「曲中ずっと泣いてるわけじゃないですよ(笑)? でも、憑依型になってしまって、どんな曲でもあっさり歌うのが苦手になってしまいました」
──それもすごいです。長谷川さんはバラードにどう臨みました?
長谷川「音数の少ない中でどう表現するのかはすごく難しいんですけど、僕はバラード大好きなんですよ。それこそ感情移入して演奏できるので。YUHKIさんのディレクションも入りつつ弾いていたんですけど、たぶん20代の頃にこれは弾けなかったと思いますね。あの頃は長い音符を我慢できなかったから(笑)」
YUHKI「素晴らしいですよ。揺らし方ひとつとってもプロフェッショナルですし、やっぱり行き着くところは音符の長さなんですよ」
長谷川「はははは(笑)。でも結局本当にそこなんですよね。今は若くて上手い子もめちゃくちゃいるんですけど、やっぱり重要なのは感情をいかに楽器で表現できるかというところなので。ALHAMBRAではそこを表現できればいいなと思っていますね。Hidekiくんとバッチリ合わせるのも気持ちいいですし」
YUHKI「2人のリズムアンサンブルは今回の聴きどころです! 私の誇りです!」