加藤訓子プロデュース〈STEVE REICH PROJECT〉がついに彩の国さいたま芸術劇場へ登場!
ミニマル・ミュージックの巨匠、スティーヴ・ライヒは今年90歳になる。“18人の音楽家のための音楽”“テヒリム”“ディファレント・トレインズ”など、ライヒの作品群が音楽史に今やしっかりと根を下ろしたことは誰もが認めざるをえまい。
そのライヒの90歳のアニヴァーサリーに向け、着実に積み重ねられてきたコンサート・シリーズが〈STEVE REICH PROJECT〉だ。プロデュースしているのは、今世界が最も注目するパーカッション奏者のひとり、加藤訓子。2024年から全国各地で公演が行われており、この6月には彩の国さいたま芸術劇場で〈MUSIC DAY SERIES REICH90『2x4x6』〉が開催される。
加藤はバッハからクセナキスまでさまざまな作曲家を取り上げてきたが、中でもライヒ作品は重要なレパートリーを占めている。ライヒ本人の信頼も篤く、加藤が曲にアレンジを加えたり、ステージに多重録音のテープを持ち込むのもライヒのお墨付きあってのものだ。正確無比な演奏家としてだけでなく、作曲家の意図を読み取り、肉体化してみせる音楽家としての力量が高く評価されているのは間違いない。
コンサートが〈2x4x6〉と題されているのは、今回の演奏曲目にデュオ曲“ナゴヤ・マリンバズ”“マレットカルテット”“セクステット”が含まれているからだろう。いずれ劣らぬ精鋭たちが加藤を囲む。富田真以子、細野幸一、戸崎可梨、悪原至、藤本亮平、青栁はる夏、松野弥咲……。ライヒの業績を顕揚するだけでなく、若手音楽家を世界に羽ばたかせるのがこのプロジェクトの大きな目的であることは明らかで、彼/彼女たちのしなやかなアンサンブルは緊張感とくつろぎの両者をもたらしてくれるはずだ。
さらにいえば、加藤がプロデュースしているのは〈STEVE REICH PROJECT〉だけではない。今年はすでに3月にコンサートとコンファレンス〈メタ・クセナキス〉を成功させ、5月には次世代演奏家育成プログラム〈INC.〉10周年記念公演、さらに秋には1935年生まれのアルヴォ・ペルトとライヒを組み合わせた〈ライヒ/ペルト90〉が待ちかまえている。ペルトも加藤のお気に入りの作曲家のひとりで、意外なようで納得の組み合わせだ。
卓越した技術と予見的な知性に導かれた加藤の企みが音の星座を動き出させる瞬間に、ぜひ立ち会いたい。
LIVE INFORMATION
INC. PERCUSSION DAYS 2026 SAGAMIKO
2026年5月2日(土)〜5月4日(月・祝)相模湖交流センター
開場:13:00
MUSIC DAY SERIES REICH90『2x4x6』
2026年6月20日(土)彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール
開演:16:00