クリアカラー
そして昨今のCDプレーヤーのデザインで注目すべき傾向、それが〈クリアカラー〉です。BEAMSから発売のこちらのプレイヤー。Bluetoothナシ、電池駆動という、機能性も見た目もレトロでお求めやすい価格が魅力ですが、オレンジとブルーの2パターンで、どちらもクリア仕様。
\待望の新色「オレンジ」が登場🧡/
— BEAMS|ビームス 50th Anniv. (@BEAMS_JP) May 23, 2026
〈BEAMS RECORDS〉オリジナルのポータブルCDプレイヤーに新色のオレンジが仲間入り🍊
ディスクが回る様子が見えるクリアパネルと、どこかノスタルジックな佇まいが魅力。
単3乾電池でも駆動するので、お気に入りの1枚を外に連れ出すことも可能です。… pic.twitter.com/CC0V7eFVeh
タワレコからもCDプレイヤーが登場! 黄色いボディにお馴染みの赤いロゴが入った、タワレコカラーのクリア仕様。これを持って渋谷店でCDを買って、帰りにカフェで聴いたりしたいですね。昔、CDを買って帰るまでの間に、ワクワクしながら帰りの道中で歌詞カードを読んだりする時間がなかったですか? そういう、あの頃のピュアネスを取り戻すことで、200円のコンビニおにぎりもあの頃の値段に戻っていくはずです(この文章の文責はAIです)。

続いてこちらはワタクシも愛用しておりますkm5のCPシリーズにも、クリアカラーの新バージョンが。蛍光イエローがシビれます! スピーカーのユニットも見えているのがまたいいですね。
【Neon Collection】
— km5 Inc. (@km5_Inc) April 1, 2026
km5のミニマリズムに、
近未来的カラーが新たに登場。
ClearとNeonYellow
透明と光のコントラストが
テック・モードなカルチャーを表現します。
4月1日より #ビームス およびkm5公式サイトで先行発売し、ビームスの一部店舗で展示予定です。https://t.co/YS8xzYP7cE pic.twitter.com/UgjPpSwGVB
Bluetoothもスピーカーも付いていて、お手頃価格のRELAX PIXEL TUNES。液晶がドット表示なのがイイ味出してます。3種のカラーバリエーションですが、赤クリアが琥珀のようで目を引きます。

スケルトンブームの栄枯盛衰物語
〈クリア、クリアって言ってるけど、スケルトンでしょ?〉と思ったそこの平成1桁世代のあなた! 昨今のリバイバルでは、スケルトンではなくクリアカラーと呼ぶのが通なのですよ。
そもそも、スケルト……クリアカラーはなぜ昔、あんなに流行っていたのでしょうか? 80年代末~90年代には、ポリカーボネート素材の技術の発展により、プロダクトデザインにスケルトンが導入され始めました。カセットテープやウォークマンといったガジェット〜ホビー、電話機などの家電製品もスケルトン化していきます。
そして極めつきは、1998年に発売されたAppleのiMac G3でしょう。コンピューター=くすんだグレーの筐体が当たり前だった時代に、キュートな曲線と鮮やかなスケルトンのデザインのG3は、業界に衝撃を与え、またたく間に人気を得ました。以降、ゲーム機やカメラ、スニーカーに腕時計、世界的なスケルトンブームが訪れます。私もスケルトンの携帯ゲーム「デジモン」がお気に入りでした。
スケルトンブームはDJ機材にも波及しており、パイオニアは当時DJミキサーやエフェクターなど、一部の製品でスケルトンバリエーションを展開していたようです。ちなみに2019年にはヴァージル・アブローとPioneer DJのコラボレートで、スケルトン仕様のCDJというのも制作されています(非売品)。
Pioneer DJとVirgil Abloh(@virgilabloh )が初コラボ、美術館展示用のアートなCDJとミキサーを制作🎛 コラボモデルのCDJ-2000NXS2、DJM-900NXS2がシカゴ現代美術館にて開催。
— block.fm (@blockfmjp) May 22, 2019
➡︎ https://t.co/3v8AchdDvb pic.twitter.com/goxNfbeoUi
しかし、2000年代以降、世のデザインの本流はミニマルへと移り変わります。G3を生み出したAppleも〈中身を見せる〉デザインではなく〈継ぎ目を消す〉方向に進んだのは、皆さんもご存知の通り。
スマートフォンは、バッテリーが日光に弱く、耐久性などの問題からも、スケルトンには向かないそうです。かくしてスケルトンブームは去り、リサイクルショップに行くと、当時のスケルトンの腕時計なんかが、黄ばんだ状態でホコリをかぶってる様子に出くわします。私のグレイモンもとっくに死にました。
そして現在、スケルトン=クリアカラーが流行しているのは、単なるY2Kリバイバルによるものという意味合いだけでなく、ミニマルからの揺り戻し(当連載過去回でKMIさんがデザイナーの立場から、質感のあるデザインがまた求められつつあると語っていたのを思い出します)という側面があるのではないでしょうか。
ついでに言えば、AIを始めとしたテクノロジーの急速な進化によって、デジタルデバイスがますます〈ブラックボックス〉となっていくことに対する反発として〈透明感〉を求めているのかも……? イギリスのメーカーNothingのスマートフォンが注目を集めているのも、あの疑似スケルトンとでも言うような、半導体がむき出しでメカニック〈風〉のデザインに依る部分が大きいのではないでしょうか。