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2026年の新曲3曲が示す2人の今

前置きが長くなった。そんなライブにおける史上最大のメルクマール2つを控えた今年、彼らは2024年10月のアルバム『Songs for the Cryptids』以来の新曲として、3曲の配信シングルをリリースしている。TVアニメ「違国日記」のエンディングテーマとして書き下ろされた、“言伝”はこれまでの楽曲で言えば“差し色”や“Mirror”にも通じるささやかなミディアムポップス。これまで生きてきた過去を切り捨てもせず、それにとらわれもせず、ただ地続きな経過地点としての今を慈しむという甫木元の歌詞全てに通底するメッセージが、改めて提示されている。

続く連続ドラマ「ラムネモンキー」の主題歌として書き下ろされた“Everyday”も、前半こそ菊池の流麗なピアノをサウンドの軸にした、至極シンプルなバラッド。しかしクライマックスから怒涛の転調がなされるのに加え、ファズギターが唸りを上げる。各所でクイーンの“Bohemian Rhapsody”との類似も指摘されているロックオペラ調の2部構成で、次第に最高潮へと達していく甫木元のハイトーンは“灯台”に匹敵するエモーショナルさだ。

そしてこの度発表されたばかりの“一瞬”は報道番組「サタデーステーション」のテーマ曲。ややくぐもった音像の中を探るように〈君に 一瞬そう手を振る〉と繰り返される。その中でも情景が移ろっていく聴き心地は、常に抽象性を担保してきた甫木元の歌詞における新たなトライだ。いずれも映像や番組に宛てた楽曲となったが、過度に意匠を借りることなく、自身の音楽性と作品のテクスチャーに滑らかな折り合いをつけていく手つきは、毎度うっとりしてしまう。

 

淡々と積み重ねた歩みで辿り着いた場所

以上駆け足となったが、2026年のBialystocksの動きに至る背景をハイライトしてみた。このコラムだって、そんな彼らが周到に避けてきた物語を付与することに一役買ってしまっているのは事実だ。

ただ本稿を含む、今までBialystocksについて書いてきたレポートやインタビューに過剰な脚色や演出は一切ないことは断言できる。淡々と積み重ねてきた歩みを辿り、彼らの創作を反芻すれば、あまりに愚直だけど幸福で輝かしい軌跡が立ち上ってきただけ。という言い訳をして本稿を締めくくりたい。きっと日本武道館もフジロックも2人は涼しい顔をしながら、颯爽と自身のパフォーマンスを革新していくのだろう。

 


RELEASE INFORMATION

Bialystocks 『一瞬』 IRORI/ポニーキャニオン(2026)

リリース日:2026年5月22日(金)
※テレビ朝日系報道番組「サタデーステーション」テーマ曲

TRACKLIST
1. 一瞬

■番組情報
テレビ朝日系 全国24局ネット
毎週土曜 よる8:54~
「サタデーステーション」
https://www.tv-asahi.co.jp/sat-st/

 

アナログレコード発売情報
リリース日:2026年7月15日(水)
※以下3タイトルともに重量盤

Bialystocks 『Tide Pool』 Bialystocks(2022)

■『Tide Pool(180g重量盤)』
品番:PCJA000000210
フォーマット:LP
価格:5,280円(税込)

TRACKLIST
Side A
1. Over Now
2. All Too Soon
3. フーテン

Side B
1. 光のあと
2. あいもかわらず

Bialystocks 『Quicksand』 IRORI/ポニーキャニオン(2022)

■『Quicksand(180g重量盤)』
品番:PCJA000000211
フォーマット:LP
価格:6,600円(税込)

TRACKLIST
Side A
1. 朝靄
2. 灯台
3. 日々の手触り
4. あくびのカーブ
5. ただで太った人生

Side B
6. Upon You
7. Winter
8. 差し色
9. はだかのゆめ
10. 雨宿り

Bialystocks 『Songs for the Cryptids』 IRORI/ポニーキャニオン(2024)

■『Songs for the Cryptids(180g重量盤)』
品番:PCJA000000212
フォーマット:LP
価格:6,600円(税込)

TRACKLIST
Side A
1. 空も飛べない
2. Kids
3. 近頃
4. 憧れの人生
5. 虹

Side B
6. 聞かせて
7. Mirror
8. 頬杖
9. 幸せのまわり道
10. Branches

 

LIVE INFORMATION
Bialystocks 単独公演  於:日本武道館
2026年7月15日(水)東京・日本武道館
開場/開演:17:30/18:30

■チケット情報
座席/料金:指定席 9,500円(税込)/2F後方指定席 8,800円(税込)/注釈付指定席 8,500円(税込)
※〈注釈付指定席〉はステージ横・後方のお席も含まれます。ステージや演出、一部出演者等が見えづらいお席となりますので、予めご了承ください

一般販売(先着当選):2026年5月25日(月)21:00〜 
受付URL:https://eplus.jp/bialystocks/
※予定枚数に達し次第終了

■企画・制作
IRORI Records/PONY CANYON

■お問い合わせ
DISK GARAGE 問合せフォーム:https://info.diskgarage.com/

〈Bialystocks 日本武道館 単独公演〉特設サイト:https://bialystocks.com/budokan

 


PROFILE: Bialystocks(読み:ビアリストックス)
2019年、甫木元空(ホキモト ソラ)の監督作品、青山真治・仙頭武則共同プロデュースの映画「はるねこ」の生演奏上映をきっかけに結成。2021年に1stフルアルバム『ビアリストックス』を発表。2022年には2ndアルバム『Quicksand』をポニーキャニオン/IRORI Recordsよりリリース。ボーカル甫木元空のソウルフルで伸びやかな歌声、フォーキーで温かみのあるメロディーと、キーボード菊池剛(キクチ ゴウ)によるジャズをベースに持ちながら自由にジャンルを横断する楽器陣の組み合わせは普遍的であると同時に先鋭的と評される。

■関連リンク
Bialystocks オフィシャルサイト:https://bialystocks.com/
X:https://x.com/bialymusic
Instagram:https://www.instagram.com/bialystocks/
YouTube:https://www.youtube.com/c/Bialystocks