本アルバムは邦人作品を得意とするオーケストラ・ニッポニカが演奏してきたこれまでのアーカイブから反戦をテーマとした作品をピックアップしたものとなる。戦後の広島で被爆2世として育った糀場富美子のピアノ協奏曲の他、中国の天安門事件によって打ち砕かれた民主化運動の悲哀を音楽に託した林光の交響曲、そして野平一郎によるアインシュタインが遺した原爆開発への後悔を児童合唱に託した“ある科学者の言葉”の三作品を収めている。いずれもただ単に1945年の日本の敗戦とその被害を謳うのみに留まらず世界で巻き起こる様々な悲劇を訴え現代にその再考を促そうとした力強い作品たちばかりだ。