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コラム

ライナー・キュッヒル(Rainer Küchl)や小曽根真ら一流アーティストの演奏を東京文化会館の極上音響で

東京文化会館〈プラチナ・シリーズ〉

名手たちの演奏を音響のいい親密な空間で楽しむプラチナ・シリーズ

 東京文化会館小ホールは、音響のよさで知られている。649席のキャパシティを備え、ステージが扇形で横幅が広く、客席から演奏者がとても見やすい。ゆったりと配置された席で、じっくりと音楽に耳を傾けることができるぜいたくな空間である。このホールで開催されるプラチナ・シリーズは一流アーティストがずらりと名前を連ね、いずれも厳選されたプログラムが組まれている。

 第1回(9月24日)は、ライナー・キュッヒルが登場。盟友のピアニスト、加藤洋之とともにブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番“雨の歌”他を演奏する。ライナー・キュッヒルの音は、ウィーンの空気を色濃くまとっている。その響きは喜怒哀楽に富み、情感豊かで、聴き手の想像力を喚起するもの。キュッヒルは若干20歳でウィーン・フィルハーモニー管弦楽団およびウィーン国立歌劇場管弦楽団のコンサートマスターに就任し、以来40年以上に渡りウィーン・フィルの顔ともいうべき存在として活躍してきた。2016年9月の退団後はソロ、室内楽、オーケストラの演奏など幅広い視野をもって活動を続けているが、現在では教育にも力を注いでいる。

 「私はヴァイオリンを弾いていれば幸せ。ほとんど休みはありませんが、不思議なことにストレスはまったくないですね。偉大な音楽を演奏していると人生の喜びを感じますから。40年以上ウィーン・フィルで演奏しましたが、常に新鮮な気分で弾いていましたよ」

 キュッヒルの演奏の大きな魅力は、豊かな美しい響きとひたむきさ、そして音楽に没入していく集中力にある。ブラームスの“雨の歌”は、ヴァイオリンとピアノの濃密な音の対話が聴きどころ。その神髄が堪能できる。

 第2回(11月20日)は、日本を代表するベテラン・アーティストの3人が集結。ピアノの野平一郎、ヴァイオリンの堀正文、チェロの堤剛がベートーヴェンのピアノ三重奏曲“大公”を披露する。“大公”は3つの楽器がまったく同等に使われ、各々の楽器の特質が存分に発揮できるよう創意工夫が施されている。ベートーヴェンの支援者であり理解者であったルドルフ大公に因んだこのトリオ、第1楽章の雄大さ、第2楽章スケルツォの力強い響き、第3楽章の叙情的な変奏、第4楽章の活気あふれるロンドが聴きどころ。ベートーヴェンの傑作による、名手たちの丁々発止の音のコラボレーションを全身で受け止めたい。

 第3回(12月22日)は、ウィーン=ベルリン ブラス・クインテットがステージを彩る。ガボール・タルケヴィ(トランペット)、ギョーム・イェル(トランペット)、トーマス・イェプストル(ホルン)、マーク・ガール(トロンボーン)、アレクサンダー・フォン・プットカマー(テューバ)のいずれ劣らぬ腕に自信のある精鋭が、ブラス音楽の楽しさを思いっきり爆発させてくれる。このホールで聴くブラスは、音がまろやかで放物線を描いたように客席に届けられる。その醍醐味を、5人の歌を奏でるようなナチュラルな演奏から聴き取りたい。

 第4回(2022年2月14日)は、小曽根真が登場する。彼は鋭敏な感性とひらめきに満ちた演奏&即興で人々を魅了し、最前線のジャズシーンで国際的な活動を展開しているが、クラシックの分野でもガーシュウィン、ショパン、ラフマニノフ、モーツァルト、ストラヴィンスキーなどの作品を演奏する機会が多い。

 小曽根真は「ピアノは人生を豊かにしてくれ、感覚が研ぎ澄まされていく。1音出したら全身の毛穴が開くような気持ちよさ、そんな音が出せる演奏家になりたいですね」と語る。当日はどんな曲が飛び出すか、楽しみだ。

 第5回 (2022年3月6日)は、ハンスイェルク・シェレンベルガー(オーボエ)とマルキット=アナ・シュース(ハープ)のデュオ。ベルリン・フィル在籍中から共演を続けている息の合ったアンサンブルは、音響のいい親密なホールの空間で聴くと、至福の時を味わうことができるに違いない。

 


ライナー・キュッヒル(Rainer Küchl)
1950年オーストリア、ワイドホーフェン・アン・デア・イプス市生まれ。1964年ウィ-ン国立音楽アカデミーに入学し、フランツ・サモヒル教授に師事。1967年よりソロ活動を開始。ウィ-ン・フィルをはじめ、ウィ-ン響、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団、NHK交響楽団等のオーケストラ、並びに指揮者ではアバド、 ベーム、バーンスタインらと共演。同時に数々のリサイタルや放送録音を行う。現在は、ウィーン国立音楽大学正教授。キュッヒル・クァルテット、ウィーン・リングアンサンブルリーダー。その他、ソロ活動、審査員などを務める。

 


LIVE INFORMATION
プラチナ・シリーズ

第1回 ライナー・キュッヒル
~ドイツ3大B+1のヴァイオリン・ソナタ~

2021年9月24日(金)東京・上野 東京文化会館 小ホール
開場/開演:18:20/19:00
出演:ライナー・キュッヒル(ヴァイオリン)/加藤洋之(ピアノ)
曲目:ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調「雨の歌」Op.78 他
https://www.t-bunka.jp/stage/10870/

第2回 野平一郎・堀正文・堤剛ピアノ・トリオ
~日本が誇るレジェンド・トリオ~

2021年11月20日(土)東京・上野 東京文化会館 小ホール
開場/開演:14:20/15:00
出演:野平一郎(ピアノ)/堀正文(ヴァイオリン)/堤剛(チェロ)
曲目:ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調 「大公」Op.97 他
https://www.t-bunka.jp/stage/10898/

第3回 ウィーン=ベルリン ブラス・クインテット
~最高峰のブリリアント・サウンド~

2021年12月22日(水)東京・上野 東京文化会館 小ホール
開場/開演:18:20/19:00
出演:ガボール・タルケヴィ(トランペット)/ギヨーム・イェル(トランペット)/トーマス・イェプストル(ホルン)/マーク・ガール(トロンボーン)/アレクサンダー・フォン・プットカマー(テューバ)
曲目:エヴァルド:金管五重奏曲第3番 他
https://www.t-bunka.jp/stage/10905/

第4回 小曽根真
~OZONE60 バレンタイン・ジャズナイト~

2021年2022月2月14日(月)東京・上野 東京文化会館 小ホール
開場/開演:18:20/19:00
出演:小曽根真(ピアノ)
曲目:当日発表
https://www.t-bunka.jp/stage/11152/

第5回 ハンスイェルク・シェレンベルガー(Ob)&マルギット=アナ・シュース(Hp)
2022年3月6日(日)東京・上野 東京文化会館 小ホール
開場/開演:14:20/15:00
出演:ハンスイェルク・シェレンベルガー(オーボエ)/マルギット=アナ・シュース(ハープ)
曲目:調整中
https://www.t-bunka.jp/stage/11153/