2012年に奇跡のリユニオンを果たしたビーチ・ボーイズ。ブライアンはその再結成に大満足だったようで、そこから刺激を受けて制作に入ったのが、オリジナルとしては7年ぶりとなる本ソロ・アルバムだ。ネイト・ルイス(ファン)やシー&ヒム、ケイシー・マスグレイヴスなど若手がヴォーカルでフィーチャーされ、作品にフレッシュな息吹を与えている一方、本隊からもアル・ジャーディンとデヴィッド・マークスが参加。なかでも気心知れたアルとの息の合ったコーラスは絶品で、美しいメロディーが際立っている。さらにジム・ケルトナー、ドン・ウォズ、マーク・アイシャムら名うてのプレイヤーも助力。66年作『Pet Sounds』を彷彿とさせる陰影に富んだサウンドだが、各曲に漲る昂揚感が素晴らしい