沈黙の次の日、というタイトルは今日から饒舌ということなのだろうか。エンリーコ・ピエラヌンツィのこの不思議なタイトルのアルバムは1976年彼の二枚目として制作された。オリジナル作品のピアノソロである。当時、イタリアジャズがようやく、自国のアーティストの音楽をジャズに見つけ始めたことだったという。マッコイ・タイナーとチック・コリアが同時に聴こえてくるそんなスタイルで弾ききる。このパワーは当時のイタリア社会のエネルギーからくるのだろうか、粒立ちのよさというか、音のたちかたは半端ではない。今のデヴィッド・キコスキを彷彿させるピアノは、すでにここにあった。