クラシックとユーロ・ジャズからの影響をもとに、国内外で活躍を続けてきたジャズ・ピアニスト、西山瞳。彼女が織原良次(ベース)、橋本学(ドラムス)と共に結成したNHORHMは、ハード・ロック/ヘヴィー・メタルの名曲群をピアノ・トリオ編成でカヴァーするという、過去に例のないコンセプトを打ち出したグループだ。昨年発表されたファースト・アルバム『New Heritage Of Real Heavy Metal』はジャズ・リスナーのみならず、各界のメタル・フリークからも大絶賛された。

そんなNHORHMの新作『New Heritage Of Real Heavy Metal II』がこのたび完成。ピアノ・トリオによってパンテラやアングラ、メガデスまでをカヴァーした前作に続き、今回の選曲も驚きの連続。ハロウィンやゲイリー・ムーア、ドリーム・シアター、エクストリームあたりはともかく、LOUDNESSにジューダス・プリースト、ブラック・サバス、さらにマノウォー……!? もちろん、原曲を知らなくても楽しめる作品ではあるものの、本作の背景に横たわっているNHORHMの3人によるメタル愛を炙り出すべく、前作を絶賛していたたマーティ・フリードマンと西山の異色対談を決行した。

★NHORHMの前作『New Heritage Of Real Heavy Metal』時のメンバー全員インタヴューはこちら

NHORHM New Heritage Of Real Heavy Metal II APOLLO SOUNDS(2016)

 

〈ジャズの演奏者はメタルを音楽として認めてくれない〉の真意

――前作『New Heritage Of Real Heavy Metal』の際、マーティさんは絶賛のコメントを寄せてましたよね。

マーティ・フリードマン「そうですね……あのアルバムには感動しました」

西山瞳「恐縮です(笑)」

マーティ「僕もカヴァー・アルバムを作ったことがあるので、気持ちはよくわかります。前に(NHORHMが)カヴァーしていたディープ・パープルの曲(“Highway Star”)は、個人的には好きじゃないんですよ。でも、西山さんのヴァージョンを聴いたら好きになりました」

西山「いやー、光栄すぎます(笑)」

マーティ「原曲の味はほとんどないじゃないですか(笑)。でも、大事な部分は入っていて、アレンジした人にとってもそこが大切なところだというのはよくわかる。ディープ・パープルのあの曲はもともとメリハリがあって、どんどん盛り上がる構成になってる。それは西山さんたちのヴァージョンも一緒だけど、やってる演奏はまるで別のもの。そこは本当に素晴らしいと思う。強烈にアレンジしていておもしろいと思ったし、アレンジする人たちの才能を感じました。とてもリスペクトします。〈これ、ガチじゃん〉と思いました(笑)」

――西山さん、いまの言葉を聞いていかがですか?

西山「もう、あの……高校のときに(マーティがメンバーだった)メガデスの『Countdown To Extinction』(92年)を聴いていたので言葉がなくて……。高校生の頃の自分に〈マーティ・フリードマンと喋ってるよ!〉と教えてあげたいです(笑)」

マーティ「そうなんですか! それなのにこんなに(ピアノが)上手くなったんですか(笑)」

西山「ハハハ(笑)」

マーティ「本当に嬉しいですよ。僕らの影響で音楽を始めたという人には世界中で会いましたけど、まったく別の方向でここまでのスーパー・レヴェルになった人はまずいない。驚きました」

西山「(NHORHMの)メンバー2人も『Countdown To Extinction』はもちろん通ってますね。私たちが(前作で)カヴァーした“Skin O' My Teeth”は当時、バンド小僧がみんなやってましたしね」

――僕もやってました(笑)。

西山「そうですよね(笑)。それぐらいみんなが絶対に通るアルバムだったし、私も大好きでした。でも、いま聴き返してみると(メガデスの90年作)『Rust In Peace』もすごく良くて、最近はあのアルバムをずっと聴いてたんですよ」

マーティ「メガデスを聴いていた頃、ジャズをやっていたんですか?」

西山「いや、まだ聴いてなかったですね。完全にメタルで、イングヴェイ(・マルムスティーン)のライヴに行ってたんですよ(笑)」

イングヴェイ・マルムスティーンの89年のライヴ映像
 

マーティ「楽器は弾いてた?」

西山「それまではクラシック・ピアノをずっとやっていたんですけど、途中でイヤになって辞めちゃって、休んでたんです。そんな頃にイングヴェイを聴いたんですね。ピアノでできないことをやってるギター・ヒーローが好きで。メタル・バンドのキーボードをやりたいとも思わなかったし、むしろキーボードが入ってるメタル・バンドはあんまり好きじゃなかった(笑)」

マーティ「僕もそうです。ルール違反だよ(笑)」

西山「ハハハ、ちょっとスピード感がなくなっちゃうんですよ。やっぱりギターがいいです」

マーティ「いつ頃からまたピアノを弾くようになったんですか?」

西山「高校2年まではメタルばっかり聴いてたんですけど、たまたま買ったチック・コリアの『Now He Sings, Now He Sobs』(68年)がものすごく良くて。それまでピアノ中心のジャズってそれほど聴いてなかったんです。ジャズというと管楽器のイメージだったんだけど、そのアルバムをきっかけにピアノをまた弾きたくなってきたんですね」

チック・コリア『Now He Sings, Now He Sobs』収録曲“Now He Sings, Now He Sobs”
 

マーティ「西山さんはもともとオープンマインドなんでしょう」

西山「なんでも聴くのは確かですけどね」

――マーティさんもジャズは聴く?

マーティ「BGMとして聴くこともありますし、あと、勉強として聴きます。気になるワンフレーズがあれば、それを分析する。ティーンエイジャーの頃、コルトレーンのサックスを(ギターで)真似したこともあるし、エラ・フィッツジェラルドやステファン・グラッペリも好き。ジャズ・ミュージシャンになろうと思ったことはないけど、ジャズの人はもちろんリスペクトします」

――マーティさんは前作のコメントのなかで、〈メタラーの僕はずっと「ジャズの演奏者はメタルを音楽として認めてくれない」と思ってたけど、このケースではメタルに対しての熱心と尊敬が伝わってきた〉と書いていらっしゃいますよね。

西山「このコメントをいただいたとき、それをメンバーにメールで送ったんですよ。みんな考えることがあったみたいで……」

マーティ「えっ、どういうこと? 怒らせた?」

西山「いやいや(笑)。ジャズの世界も同じ世代や若い世代はそうでもないですけど、他の音楽に対して少し排他的なところがあると思うんですよ。でも、ジャズ・ミュージシャンといってもマーティさんやポール・ギルバートに憧れてきたプレイヤーもいるわけで……」

マーティ「レヴェル・ダウンしたいんですか(笑)? 逆だよ、僕たちはあなたみたいに上手くなりたいんです(笑)」

西山「ハハハハハ(笑)。ウチのメンバーに関しては、3人ともメタルをきっかけに楽器を始めたようなものなので、マーティさんの〈ジャズの演奏者はメタルを音楽として認めてくれない〉という言葉にはちょっとショックで」

マーティ「たぶん文化の違いなんですよ。日本のミュージシャンは基本的にオープンマインドですね。昔の話なんですけど、ハワイに住んでいた18歳の頃、音楽学校でギター・セミナーをやったんですよ。生徒さんに教えていたら、音楽学校の先生の一人がいきなり怒り出したんです。〈お前は音楽のことを何もわかってない! ジャズのこと何も知らないだろ? ジョー・パスやチャーリー・クリスチャンを聴いたことがあるのか?〉って。当時の僕は実際、ジョー・パスもチャーリー・クリスチャンも聴いたことがなかったんだけど、そんなことを言われて驚いてしまって。そのときに自分のなかのジャズのイメージが悪くなっちゃったんですよ」

ジョー・パス・トリオの89年のライヴ映像
 

西山「そういう人、いますよね……」

マーティ「いますよね。確かにその先生は僕より上手いのかもしれないけど、あいつみたいにはなりたくないという気持ちが芽生えちゃって。でも、その後に本物のジャズ・ミュージシャンと出会うなかで、ジャズの格好良さも知るようになるんですけど、最初のイメージが悪すぎた(笑)」

西山「駆け出しの頃は私もそういった方と一緒にやったこともありますけど(笑)、ジャズ・ミュージシャンでもいまの若い世代は何でも聴くし、良いと思えたら何でもいいっていうオープンマインドの人は増えていますね」

マーティ「いいですね。前はエリート意識を持ってる人が多かったんでしょう。ロックをゴミみたいなものだと思ってるジャズ・ミュージシャンは多かったし、ジャズを認めないクラシックの人もいるだろうし、その逆もいる」

――アメリカではジャズとメタルは別の世界のものなんですか?

マーティ「少なくともメインストリームの世界ではそうだと思います。だって、アメリカで今日みたいな対談をやったことないですよ(笑)」

西山「日本でもなかなかないですけどね(笑)」

マーティ「光栄ですし、嬉しいですよ。自慢になる(笑)」

 

原曲に対するリスペクトがないと上手くいかない

――マーティさん、今回のアルバムはいかがでした?

マーティ「すごく好きでした。選曲もおもしろいですね。原曲への愛を感じさせつつ、自分たちらしい演奏をしている。完コピだとつまらないじゃん?」

西山「そうですよね」

マーティ「西山さんの解釈になっているからワクワクするんですよ。そこが好きですね」

NHORHM『New Heritage Of Real Heavy Metal II』トレイラー映像
 

――選曲するにあたってはどういうテーマがあったんですか?

西山「前のアルバムで入れられなかったバンドを入れようと。あと、有名なバンドはまず押さえておきたくて。前作のとき、私たちのアルバムをきっかけにメガデスに関心を持ったり、CDを買ってくれたジャズのリスナーもいたそうなんですね。メタルのバンド名すら知らないジャズのリスナーが初めて聴くにあたって、どういった楽曲を選ぶか……すごく責任重大なんです(笑)」

マーティ「そうだよね、怖いよね」

西山「レーベル的には〈三部作〉というプランがあるので、アルバム3枚で主だったバンドは取り上げたいなと思ったんです。前のアルバムは高校生のときに好きで聴いていたものがメインになっていたんですけど、今回はジャズのリスナーへの責任感を感じながら選んだところもあって(笑)。もちろん好きな曲ばかりなんですけどね」

マーティ「僕はね、いちばん興味があったのは5曲目、ジューダス(・プリースト)の“Beyond The Realms Of Death”」

ジューダス・プリーストの78年作『Stained Class』収録曲“Beyond The Realms Of Death”
 

――これは比較的原曲に近いアレンジですよね。

西山「そうですね、これはわりと普通にやってるかな」

マーティ「ジューダスは子どもの頃の大ファンで、一緒にツアーをやったこともある。この曲の後半のギター・ソロが聴こえてくると、楽屋から飛び出してステージ横まで聴きに行ったんですよ(笑)。それぐらい好きな曲。特にギター・ソロね。感動的なんです。だから、なんでこの曲を選んだのか知りたいです」

西山「ジューダスは〈運命の翼〉(76年作『Sad Wings Of Destiny』)とこの曲が入っている『Stained Class』(78年作)が大好きで、その2枚のアルバムから探していたんです。この曲はメロディーがちょっと懐かしいというか……」

マーティ「演歌だよね」

西山「そう、そうなんです! 曲も長いし、いいタイミングでギター・ソロがガッツリ入る。そのクドさが大好きで(笑)」

マーティ「(音を聴きながら)美しいですねえ……」

西山「今回はゆったりした曲がなかったので、これをやろうと」

マーティ「今回のアルバム、オリジナルのアーティストには聴かせたんですか?」

西山「LOUDNESSの高崎(晃)さんには聴いてもらって、コメントもいただきました」

マーティ「そうですか! 喜んでいたんじゃないですか?」

西山「光栄なことに……怒られるかと思ったんですが(笑)」

マーティ「怒る人、絶対に一人もいないですよ」

西山「特にマノウォーの“Kings Of Metal”は、本人たちだけじゃなくファンからも怒られるじゃないかと思って(笑)」

マノウォーの88年作『Kings Of Metal』収録曲“Kings Of Metal”
 

――NHORHMヴァージョンの“Kings Of Metal”、ちょっと聴いてみましょうか。これが1曲目ですね。

西山「これはだいぶ原曲を破壊しましたね(笑)」

マーティ「晩御飯を食べながらマノウォーは絶対聴きたくないけど、これだったら大丈夫(笑)。デート中のマノウォーは絶対ダメでしょ?」

西山「そうですね(笑)」

――おもしろいアレンジですよね。まず原曲が何かはわからないという。

マーティ「原曲のどこからピックアップするか、そのセンスが抜群だと思いますね」

西山「ありがとうございます。この曲もメロディーそのものは全然変えてないんですよ。あと、この曲にはコール&レスポンスのパートがあって、そこがおもしろいんですね。なので、その雰囲気は残してアレンジしようと」

マーティ「マノウォーの魅力はどこにあると思いますか?」

西山「おもしろいんですよね、単純に言って(笑)。バンドのコンセプトや歌詞がおもしろい。ジャズのイメージとかけ離れたバンドの曲をやりたくて、前のアルバムではそれがパンテラだったんです。で、今回はマノウォーをやろうと(笑)」

マーティ「なるほどね(笑)」

――今回のアルバムのなかでもちょっと異色の1曲が、唯一の歌モノであるエクストリームの“Decadence Dance”ですね。この曲では冠徹弥さん(THE冠)がヴォーカリストとしてフィーチャーされています。

西山「ドラム(橋本学)とベース(織原良次)が高校生のときにこの曲をカヴァーしていたそうなんです。聴き直してみたらすぐにビッグバンド・アレンジになりそうだったので、やってみました」

エクストリームの90年作『Extreme II: Pornograffitti (A Funked Up Fairy Tale)』収録曲“Decadence Dance”
 

マーティ「原曲を愛していることがわかる演奏ですね。本人たちもすごく喜ぶと思う。僕、ビッグバンドでやってみたいんですよ。定番の“Sing, Sing, Sing”とかでギターを弾きまくって、メタル・ヴァージョンにしたい」

西山「いいですね、カッコイイかも(笑)。この曲はもともとシンコペーションの多い曲なんです。アメリカのバンドってやりやすいんですよ、シンコペーションの感じや尺の長さがジャズにアレンジしやすい」

――そうやって見てみると、今回はアメリカのバンドが少ないですよね。マノウォーとエクストリーム、ドリーム・シアターぐらいですか。

西山「そういえばそうですね。このヴァージョンでホーン・セクションをやっているプレイヤーは、ドリーム・シアターのメンバーがバークリー(音楽大学)にいたのと同じくらいの時期にバークリーにいたそうなんです」

――そのドリーム・シアターは、今年彼らがリリースした最新作『The Astonishing』から“The Gift Of Music”がセレクトされていますね。

西山「ドリーム・シアターは意外とできそうで、うまくハマるネタがなかったんです。本当は『Images & Words』(92年)や『Awake』(94年)あたりの曲をカヴァーしたかったんだけど、パーツが多すぎるので、スペースを作ってアドリブを入れる曲がなかなか見つからなかった。それでいちばん新しいアルバムの曲にしたんです」

ドリーム・シアターの2016年作『The Astonishing』収録曲“The Gift Of Music”
 

マーティ「そういえば、他のメンバーにはアレンジした譜面を渡すんですか?」

西山「渡します。前もって譜面を送っておくんですよ。原曲も送っておいて、〈しっかり聴いておいて〉と」

マーティ「原曲を聴かせたんですか? マジで? (原曲を聴かせても)役に立たないじゃん(笑)」

西山「いやいや、やっぱり原曲に対するリスペクトがないと上手くいかないと思うので。私が打ち込んだものを渡すという方法もあるんですけど、そういうことは一切せず、譜面だけの情報で〈後は考えてください〉というやり方ですね」

マーティ「僕のやり方とは違いますね。(石川さゆりの)“天城越え”をカヴァー※するときも、参加してくれた外国人のミュージシャンには完成するまでオリジナルを聴かせなかったんですよ。だから、最初彼らは“天城越え”がもともとゴリゴリのメタルの曲だと信じきっていた(笑)」

※マーティが2009年にリリースしたJ-Popのメタル・カヴァー集『TOKYO JUKEBOX』収録

――原曲からかけ離れたアレンジという意味では、ブラック・サバスの“Iron Man”も凄いですよね(笑)。

マーティ「これも素敵ですね。センスがいいし、とてもおもしろい」

西山「“Iron Man”はパーツが2つか3つしかないんですよね。(ブラック・サバスは)もともとフリージャズ的なことをやっていたバンドじゃないですか。きっとこの曲もセッションのように演奏していたと思うし、ループの楽しさがあると思うんです。だから、そんな感じで演奏しながら合図を出して……とちょっとインタールードっぽくやってみました。ピアノはバッキングだけで、ドラムとベースのソロがメインというアレンジですね」

ブラック・サバスの70年作『Paranoid』収録曲“Iron Man”
 

――この曲の次に、西山さん作の“Mystery Of Babylon”が入っていますね。前のアルバムにも“The Halfway To Babylon”というオリジナル曲が入っていましたが、オリジナルを1曲入れるというのがNHORHMのアルバムの作り方になってきていますね。

西山「普段の自分のアルバムはほとんどオリジナルでやっているので、1曲入れたいというのもありましたし、ジャズのカヴァー・アルバムを作るときにオマージュ的なオリジナルを入れるというのが、自分のなかのジャズ・マナーとしてあるんですよ。それで毎回入れることにしているんです」

――今回は何に対するオマージュなんでしょうか?

西山「前回のアルバムではレインボーのカヴァー“Man On The Silver Mountain”を入れたんですけど、本当は(レインボーの)“Gates Of Babylon”をやりたかったんです。ただ、一発のコードの曲をピアノでやるのが難しくて、メタルでよくあるスケールを使って“The Halfway To Babylon”というオリジナルを書いたんです。その続編を作ろうということになって、この曲を書きました。いちおう三部作の予定で、その第2弾というイメージですね」

NHORHMの2015年作『New Heritage Of Real Heavy Metal』収録曲“Man On The Silver Mountain”ライヴ映像
 
NHORHMの2015年作『New Heritage Of Real Heavy Metal』収録曲“The Halfway To Babylon”ライヴ映像
 

マーティ「ジャズにもいろんなスタイルがあるけど、これはすごくロマンティックですね」

西山「私、もともとヨーロッパのジャズが好きなんです。クラシカルでハーモニーが美しいものを聴いてきたので」

マーティ「そういうことが伝わってきますね。不協和音だらけの聴きにくいジャズじゃなくて、なおかつイージー・リスニングでもない。ディープでロマンティックなジャズですね。とても好きです」

――前回同様、BABYMETALの曲も取り上げられていますね。前作では“悪夢の輪舞曲”でしたが、今回は“THE ONE”がライヴ・ヴァージョンで収録されています。

西山「この曲、演奏していて楽しいんですよ。BABYMETALを毎回取り上げようと思っているわけじゃないし、無理矢理選んでるわけでもないんですけど、パッと聴いた瞬間に演奏してみたいと思ったんです」

BABYMETALの2016年作『METAL RESISTANCE』収録曲“THE ONE”
 

マーティ「とてもいいですね。原曲も好きだけど、自分なりに弾いてるところがいい。BABYMETALのライヴ後、お客さんが帰るときにこの曲がかかってたらいいじゃないですか(笑)。……そういえば、今回のアルバムもギターは入ってないですね?」

西山「そう、入ってないんです」

マーティ「ギターは入ってないほうがいいと思う(笑)。ないほうがコンセプトに合ってると思うし」

西山「〈電気を使わず、人力でやる〉というところだけは決めているんです、このバンドの場合。メタルの音圧には負けるので、アコースティックでやろうと」

マーティ「なるほどね。電気がないとメタルはできないから(笑)」

――ただ、今日のお話を聞いていると、マーティさんとNHORHMの共演も聴いてみたくなりましたよ。

マーティ「2人とも原曲を完全に破壊するタイプだから(笑)、どうなるんだろう?」

西山「そうですね(笑)」

マーティ「アドリブも結構好きなんです。勉強になるだろうし、機会があればぜひやってみたいです」

――三部作ということは、次のアルバムも準備しているということですよね。

西山「そうですね。1回ライヴをやるごとに1曲ずつ新しいレパートリーを加えていて、ちょっとずつ準備をしているところです」

マーティ「えっ、そうなんですか」

西山「そうなんです。まだメタリカやスレイヤー、アンスラックスもやってないし……チルボド(チルドレン・オブ・ボドム)もやりたいんですよ。デス・ヴォイスからメロディーを抽出できれば何とかなるだろうと(笑)」

マーティ「ワハハ、スゴイね!」