4年前のバンクーバー五輪でカナダ国歌を斉唱し、世界的な注目を集めたジャジー・ポップス界のプリンセス、ニッキーの2ndアルバム。今回、大きな話題を集めているのは、マイケル・ジャクソンの『スリラー』でタッグを組んだクインシー・ジョーンズロッド・テンパートンによる共同プロデュースということ。リード・トラックの《サムシング・ニュー》では、《ウォーターメロンマン》(ハービー・ハンコック)と《ソウル・ボサ・ノヴァ》(クインシー・ジョーンズ)を、曲の前後半にそれぞれサンプリングするなど、アルバム全体で、ポップなジャズをどこまでも追求したサウンドは要チェック!

 

クインシー・ジョーンズ&ロッド・テンパートンが関与した4年ぶりの新作。そのクインシーによる“Soul Bossa Nova”ネタの冒頭曲などビッグバンド・スタイルを軸に、モータウン・ビートやジャズ・ファンクを交えて60sムードを前面に出しています(なかには時代をもっと遡り、サッチモとの疑似共演曲も)。ハタチになって演技力に深みが増し、ペギー・リーほか往時のスターになりきったような歌唱が素敵ですね。