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SZA Ctrl Top Dawg/RCA(2017)

ケンドリックらも所属するTDEの紅一点シンガー・ソングライターの初作には、レーベルメイトも参加。ジャズやフォーク・ロック、ヒップホップなどが混在するオルタナティヴなR&B作品だが、ケレラあたりと比べると湿度は低め。 *土田

 

TLC TLC 852 Musiq/ワーナー(2017)

時流に色目を使うことなく、往時のイメージを保つことでファンの期待に応え、それが90s回帰の気運にもハマったという理想的な復帰盤。ラスト作とは惜しすぎますが、潔い幕引きも込みでTLC伝説は今後も語り継がれるでしょう。 *山西

 

THE VAMPS Night & Day: Night Edition Virgin EMI/ユニバーサル(2017)

〈1D以降〉なライヴァル・グループが停滞傾向にあるなか、この4人はトロピカル・ハウス人気で浮上した北欧のDJたちとタッグを組み、夜の妖しい空気を吸い込んで活路を開くことに成功。本作の続編〈Day Edition〉も間もなく! *山西

 

ZEN-LA-ROCK HEAVEN Glue(2017)

識者の方々が〈ブギー〉とか〈ニュー・ジャック〉とか言いはじめた時期に、彼が久々のアルバムを出した意義はデカイ。G.RINAら盟友たちと自然体で作った結果が、〈『24K Magic』への回答〉になった点もタイムリーでしたね。 *山西

 

BAD HOP Mobb Life BAD HOP/KSR(2017)

川崎のクルーがついに投下した全国流通盤は、2017年の路上音楽のひとつの在り方を象徴する重要作に。大所帯ならではのモブ感と親しみやすさが同居し、向こう見ずで粗削りな危うさがあるからこそ、次の一手にも期待したくなる! *出嶌

 

BICEP Bicep Ninja Tune/BEAT(2017)

2017年最高のダンス・トラックス! ハウス~テクノの伝統性を踏まえて極限まで体脂肪率を絞った音のソリッドな弾力に、禁欲的でひたすら気持ち良いクラブ・ミュージック本来の快感を思い出した人も多いはず。これだよ! *出嶌

 

DAMIAN "JR. GONG" MARLEY Stony Hill Ghetto Youths/Tuff Gong/ユニバーサル(2017)

素材としてのレゲエが注目されるなか、品格を求めて彼に客演依頼が殺到したのは〈偉大な息子〉の運命。本作でルーツ古典を多く引用したのも、この好機に啓蒙しようという意図だと受け止めました。 *山西

 

FRENCH MONTANA Jungle Rules Bad Boy/Epic(2017)

キャリア最大のヒットとなった先行曲“Unforgettable”を追い風に全編ダンスホール・ムードでまとめた本作には、ゲスト選びも含めて2017年の旬がギュウ詰め。キーシャ・コールやアルマなど、外部の客演仕事も絶好調でした。 *山西

 

MURA MASA Mura Masa Anchor Point/Polydor(2017)

トレンドを盛り込んだミニマルなビートが人気者たちに重宝されてきた若きクリエイターの初作には、そうした信頼の表れか、デーモン・アルバーンら豪華客演陣が集結。今後のシーンの尖端にも喰い込んできそうな新世代の一人だ。 *土田

 

長渕剛 BLACK TRAIN ユニバーサル(2017)

5年ぶりのオリジナル作は、もはや揺らぎようのないタイムレスな芯の太さと、後進に触発されたであろう新機軸の柔軟なバランスを両輪にして突っ走る機関車のよう。どやしつけるような気迫のみならず、弱さも見せてくれる一枚。 *出嶌