1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。
ウェイド「メンバーは全員、台北出身で、当初は吳昱陞(サム・ウー/ピアノ)と林子祈(ベニー・リン/ドラム)、陳建安(ジェイソン・チェン/ベース)、蕭瑋德(ウェイド・シャオ/ギター)の4人が2015年に結成した〈練習バンド〉でした。彼らは高校の卒業記念楽曲を一緒に書いた仲間で、皆、ジャズ・フュージョンにのめりこんでいました。その後、ハナと黃子恩(ジョン・ホアン/ギター)が加わり、2016年の夏に正式にバンドが結成され、ネオ・ソウル、R&Bを軸としたバンドサウンドに落ち着きました」
2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?
ハナ 「私はR&Bとネオ・ソウル、ドラマーの林子祈(ベニー)はフュージョン、と、メンバーそれぞれ好みが違うので、難しい質問ですが、メンバー全員が好きで影響を受けているのはErykah Baduだと思います。
またこの曲を初めて聞いた時ショックを受けました。とても自然体なのに、強さを感じるんです」
3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?
“心臓痛”
ハナ「これは私が文字通り、心臓に痛みを感じていた時、バンドとジャム・セッションをしていたら痛みが治った経験に基づいています。歌詞はこの時の体験をそのまま嘘偽りなく綴ったものです。
〈It won’t stop hurting…〉(痛みが治らない)という歌詞の一節には、恋人や家族、友人といったあらゆる人間関係において、自己をさらけ出すことがいかに大切か、という想いが込められています。相手に理解してもらうために、私たちは何度も何度も、自己をさらけ出しますし、それは相手からしてみても同じことでしょう。そこで大切なのは自分に正直でいることだと思います。これ無くして、何事も成し遂げることはできません。なので、私にとっては、胸がとても熱くなる曲なんです。難しいことですが、私たちはトライし続けなければいけません」
4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?
ハナ 「周穆(Murky Ghost)はとてつもないエネルギーを持ったアーティストです。彼女の楽曲、”濫情歌”、“新月”、“1995”、“塵(feat. L8ching)”はここ最近ずっと聴いています」
「周穆は最近、“夜行”という曲をリリースしたのですが、このミュージック・ビデオがデヴィッド・リンチを彷彿とさせ、不穏でありながらも引き込まれる仕上がりになっています。」
5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?
ベニー「Robert Glasper “Fuck Yo Feelings (feat. Yebba)”」
「YELLOW “DAZZLE”」
「Joey Alexander “Warna”」
「雷擎 “神仙眷侶”」
「Mark Lettieri “Naptime”」
「Nate Smith “(If Love Won’t) Can We Forgive Ourselves?”」
「Tom Misch & Yussef Dayes ”What Kinda Music”」
「José James ”Turn Me Up (feat. Aloe Blacc)”」
6. ライブやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。
ハナ 「私たちのデビューアルバム『User Guide: I』のCDが今月発売されます。来月は台北のThe Wallでレコ発ライブも行われます。そのあとは少し、休もうと思っています。
私たちの音楽を聴いてくれている日本のリスナーがいるのだとしたら、それはとても嬉しいことです。いつか日本でライブできるといいですね」
今回のインタビューで問題總部 It’s Your Faultが気になった方は、ぜひ彼らのInstagramをチェックしてみてください! またファースト・アルバム『User Guide: I』もお見逃しなく。
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