1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。

「田畑に囲まれた田舎で育ちました。

14歳から、Country MusicやHiphopなど年代ジャンル問わず聴いていました。当時から私は好きな事は人と共有する事なく、自分の世界に1人浸る時間が至福でした。

そんな中、去年Ryuuta Takakiと出会うべくして出会い、初めて新宿で顔を合わせたその数時間後には一緒に曲を作っていました。自分の中だけにしまっていたものを初めて人と共有し形にした瞬間でした」

2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?

Janet Devlin “Crown of Thorns”

Skylar Grey “Words”

MISO “Alone”

Jessi Blue “Twilight Zone”

3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?

“Mellow Yellow”

「幼少期から、私は常に自分を責め苛む精神世界と闘っています。現実に心の拠り所が無く、溜まる鬱積や忌避感を解消しないと危険でした。

その時の私にはラフな思考が必要で、たまたま聴いたDonovanの“Mellow Yellow”に憧憬の念を抱き、お守りのような感覚で同じタイトルをつけました。ここでの私の作品Mellow Yellowは、〈快楽〉を意味しています」

4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?

「makranに所属するアーティスト、Shnayhon Yoso。彼の言葉や声、息からは魂を感じます。

『elme』は全曲通して最高です。重苦しくも心地が良いです。このアルバムに自分の居場所を感じる人もいると思います。少なくとも私はその1人です」

5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?

Alex Somers。霧がかった森の奥底から響いてくるような、少し不気味で心地の良い音楽。落ち着きます」

6. ライブやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。

「自分の曲はレコーディング以外で歌った事が無いので、今後のライブが楽しみです。また、私はその時感じたものを絵や言葉にして残す事が好きなので、絵本を作りいつか朗読会を展きたいです。

私の頭の中には、常に空想世界が鮮やかに躍っています。ジャンルに縛られず、そのとき浮かんだアイディアは積極的に形にしたいと思うようになりました。音楽に限らず、様々なクリエイティブ活動を通して自分の世界を発信していきたいです」

 

影響を受けた音楽家に、EminemやZeddとコラボするポップ・シンガーのSkylar Greyやベッドルーム・ポップ作家のJessi Blueを挙げるなど、Madness Pin Dropsが聴いてきた音楽はとてもヴァラエティーに富んでいると感じました。その幅広さが、最後に語っていたジャンルに囚われない自由な発想に繋がっているのでしょう。

また、彼女は新曲“CRY”を10月17日にリリースしたばかり。ミュージック・ビデオも必見です。映像は、暗闇のなかでただひとり歌うMadness Pin Dropsの姿から、楽曲の展開とともに曇り空の中での海辺のシーンに切り替わっていきます。〈私の中にある黒の世界〉を表現したというとてもパーソナルでダークなテイストの映像作品で、彼女のクリエイティヴィティーが垣間見えます。ぜひご覧ください。

 


RELEASE INFORMATION

Madness Pin Drops 『Interference』 makran(2020)

TRACKLIST
1. Fuzzy Navel
2. Interference
3. Hungover
4. Fyeen!!(feat. ZIW)
5. Janet Devlin
6. Interlude
7. Mellow Yellow
8. Fyeen!!(Jazzy Hiphop edit) [feat. ZIW]