ソロ名義では7年ぶりとなる待望の新作。近年はRune GrammofonSmalltown Supersoundのアート・ディレクターとして突出したデザイン・センスを発揮した活躍が目立っていたが、これ程までに北欧的エレクトロニカを体現する音楽家を私は他に知らない。ほんの少しだけ物悲しい響き方をしながらも、パーソナルで人肌のぬくもりを感じられる良質なサウンド。派手さはないけれど、心にじんわり染みてくる至極のピアノ・アンビエント・エレクトロニカは、Nils FrahmAlejandro Franov、そしてChilly Gonzalesのファンにもおすすめです。

 


ノルウェーの異才が本名では実に7年ぶりとなるニュー・アルバムをリリースした。ピアノの独奏曲から淡いビートを伴った純正エレクトロニカまで、質の良い古道具みたいな懐かしさと愛着を覚える音世界に一切のブレはなし。フォークトロニカポスト・クラシカル人気に先鞭を付けた彼の面目躍如といった仕上がりだろう。ゴンザレスなどのファンにもオススメしたい、タイムレスな輝きを放つ一枚。