1911年にモンテカルロで初演されたサン=サーンスの最後のオペラの世界初録音。題材はギリシャ神話のヘラクレスと妻のデジャニールの物語。発売前に音だけ聴かせて頂いた。大変聴きごたえある音楽に満ちた約100分。ヘラクレスのテノールのジュリアン・ドランと、題名役のメゾ・ソプラノのケイト・アルドリッチが白熱の熱唱! 第3幕のメゾのアリアやこの二人の二重唱、第4幕のテノールのアリアが絶品。指揮の山田和樹の引き出す鮮やかな音色とドラマ展開の見事さに驚かされる。特に第4幕の前奏曲以降は圧倒的。この最高の名演に加え、多くの写真資料入りの145頁書籍に日本語解説・対訳がつくので手にするのが楽しみだ。