演劇とダンスと美術と音楽の芸術祭、〈FESTIVAL/TOKYO〉が今年も開催される。
〈境界線上で、あそぶ〉をテーマに、東京芸術劇場、あうるすぽっと、にしすがも創造舎、シアターグリーン、アサヒ・アートスクエアなどで11月1日(土)から30日(日)まで実施予定の〈フェスティバル/トーキョー14〉。現代演劇の巨匠たちの作品に加え、それぞれの分野で注目を集める中堅・若手アーティストたちの、フェスティヴァルならではの共同創作から生まれた新作が多数上演される。
今回スタートする〈アジアシリーズ〉では、2000年代に入って韓国で注目されるようになった多元(ダウォン)芸術を特集。近年注目を集める中国、ミャンマーの気鋭のアーティストの新作と併せ、現在のアジアの舞台芸術の潮流を共に考えていく。
期間中は、大友良英とプロジェクトFUKUSHIMA!による〈フェスティバルFUKUSHIMA!@池袋西口公園〉を皮切りに、シンポジウム、映像上映、各作品に関連した講座など、世界初演を多数含む国内外の15演目、4企画を展開。また、東京近郊で実施されるオリジナリティーの高い11の公演・事業が連携プログラムとして参加し、東京の舞台芸術シーンを広く紹介していく。
11月3日(月・祝)から6日(木)まで東京芸術劇場 プレイハウスで行われる〈驚愕の谷〉は、日本でも根強い人気を誇る演出家、ピーター・ブルックの最新作で、超記憶能力や共感覚を持った人々のエピソードや世界の果てに住む霊鳥を訪ねる旅を描いたアッタールの物語詩「鳥の言葉」を参照した、人間の脳の神秘や奇蹟をたどる冒険譚。ごくわずかな舞台装置/小道具と俳優たちの表現力を駆使し、観客の想像力を最大限に引き出す作風で、われわれの意識をどれほど遠くまで連れ出してくれるのだろうか。
Intoxicate#112には、11月12日(水)から行われる〈春の祭典〉をフィーチャーした特集記事や公演スケジュールを掲載。各公演ともチケットは発売中。ぜひこの時期ならではの芸術を味わっていただきたい。