三味線と伝統のイメージを超えていくCHiLi GiRL
――このアルバムが世間に広まることで、CHiLi GiRLというワン&オンリーな存在が様々なニーズに繋がっていきそうですね。
「まずはCHiLi GiRLを知っていただきたいのですが、海外の方が気が楽かもという気持ちは若干あるんです。日本だと三味線をきっかけに興味を持っていただける一方で、〈どうせ和風でしょ?〉という固定観念としてのイメージが払拭しにくくて。その印象がそもそもない〈三味線って何? でも最高!〉と言ってもらえる国の方が、純粋に音楽を届けられるかもしれないなって。
アメリカツアーを9月に自主で敢行したこともあり、そう感じちゃうんですよね。海外公演には小学生の頃から何度も行っていますが、以前は三味線奏者として呼ばれていたので、今回はCHiLi GiRLとしての種まきをしに行きました。今後も定期的に海外に行って、本来の自分や、やりたいことを表現するための土台を作り、輪を広げるために頑張っています」
――三味線が武器にもなるし、足かせにもなると。伝統芸能のイメージを超えていくのがCHiLi GiRLなんですね。
「最近は〈普通のポップミュージシャンだと思っていたけど、なんで三味線を持っているんですか?〉と聞かれることが多くなって、逆に嬉しいですね(笑)。それこそ沖井さんや宮野くん、えっちゃんといった自分にとって大きな存在で、信頼して尊敬している名作家たちと肩を並べられるようになってきて、自分が根本的に好きな音楽を貫いてきてよかった、その結果が出せているなって感じられています」
CHiLi GiRL/川嶋志乃舞にしかできない音楽を長く作り続けたい
――CHiLi GiRLとしての目標はありますか?
「音楽は長く続けたいんです。〈武道館の舞台に立つぞ!〉〈さいたまスーパーアリーナでワンマンをやるぞ!〉とか、そういう野望はないのですが、どの国に行ってもファンがいる存在にはなりたいですね。あとアカデミックなことに興味があるので、ラジオやNHKの教育番組でレギュラーを持てたらいいなとか、多面的な活動をしたいと思っています。60、70歳になっても変わらず、ずっとフレッシュでレベルの高い音楽を作り続けていることが、私にとって一番健康的かつ平和なロードマップかな。若者に負けず、先輩方から愛してもらいつつ、いい音楽を作り続け、視野を広く持っていたいです。
ベクトルは違いますが、細野晴臣さんは様々な民族音楽を取り入れつつ、知見が深くて、聴けば聴くほど深みが増す音楽を作っていらっしゃいますよね。一発屋としてヒットを一曲だけ出すより、細野さんのように人類の財産として残っていく音楽を作ることが大事だと思います。
去年の年末と今年の8月末に『ルパン歌舞伎』(新作歌舞伎『流白浪燦星』)で、メンバーの中で一番年下ながらもバンマス的な役割で仕切らせていただき、大野雄二さんの作品を和楽器の演奏に落とし込みました。三味線はもちろん、私は長唄や歌舞伎も藝大で勉強していて、ドラムとともに邦楽の囃子における小鼓や大鼓の役割もわかっている。そういうミュージシャンってなかなかいないので、スタッフの方から〈今後もよろしくお願いします〉と嬉しいお言葉を頂いて。音楽家として求められる仕事でお役に立ちたいですし、いい作品を世に残していくこともできれば本望ですね」
――川嶋さんにしかできない仕事はたくさんあるでしょうね。それこそ、CHiLi GiRLも踏み台にできちゃう存在になるかもしれない。
「いずれはそうなるかもしれませんね(笑)」
――『CARAI』について、最後に改めてコメントを頂けますか?
「前作『MEBAE』は一枚を通してするっと聴けるアルバムとしてパッケージしましたが、今回の『CARAI』は花の蕾を束ねたカラフルな作品なので、例えば落ち込んだ時、元気を出したい時、やる気が出ないちょっぴり刺激が欲しい時とか、色んな場面に合う曲を収録していると思います。日頃の生活のビタミンやエンジンになる曲が、みなさんにとって一曲でもあったら嬉しいです。3作目『KAICA』に向けてこの蕾をどうアレンジメントしていくか、今後も頑張るのでご期待ください。
あと、心がふと動いた時に歌詞を書き留めているので、読み切り作品がたくさん載ったエッセイ本に近いアルバムだと思います。その言葉をしっかり届けるために歌にこだわったので、〈この曲の志乃舞ちゃんはこういう歌い方だけど、こっちの曲ではこんなキャラクターになるのね〉という、CHiLi GiRLのトレードマークであるキツネのような七変化を楽しんでいただけると思います。楽しんで聴いてください!」
RELEASE INFORMATION
リリース日:2024年9月4日(水)
品番:DBTU-27
価格:3,300円(税込)
配信リンク:https://dobeatu.lnk.to/carai
TRACKLIST
1. FLY
2. サマーロマンス計画
3. Secret Secret
4. Scrolling Girl
5. strawberry chocolate night feat. MPC GIRL USAGI
6. Summer Sniper
7. One Q feat. 倉品翔(GOOD BYE APRIL)
8. Make You, Make Me
Bonus Track
Live at Shibuya WWW (2022.7.10)
9. 都会の森
10. Bitter Young
11. 泣き虫の星 feat. 倉品翔(GOOD BYE APRIL)
LIVE INFORMATION
CHiLi GiRL ONE-MAN SHOW
「LOVE SPiCE CLUB 〜for 2nd Album “CARAI” Release〜」

2024年11月17日(日)東京・青山 月見ル君想フ
開場/開演:18:00/18:30
出演:CHiLi GiRL
<CLG BAND>
Key. 宮野弦士
Dr. 油布郁
Gt. カワコウ(GET BILL MONKEYS)
Ba. 川渕浩太(GET BILL MONKEYS)
Sax. 今井晴萌
Special Guest:倉品翔(GOOD BYE APRIL)
■チケット料金
前売り:5,000円
当日:5,500円
学割:3,000円
■チケット発売スケジュール
一般 :2024年7月15日(月・祝)12:00〜 https://clg-tokyo.bitfan.id/events/7622
※学生割引は学生書提示
※整理番号順入場
PROFILE: CHiLi GiRL
伝統芸能家・三味線奏者としての顔を持つ川嶋志乃舞(かわしましのぶ)の〈才能巻き込み型プロジェクト〉として2020年にスタート。ピアニスト・Sara Wakui(和久井沙良)との藝大女子コラボを皮切りに気鋭のアーティストとのセッションをおこない、果敢にジャンル領域の境界線を攻め続けている。三味線奏者としてスペイン・ロシア・台湾(2023年、〈Spring Wave〉にTOKYO GROOVE JYOSHIとして出演)・スリランカなど世界各国での演奏を経験。2023年12月、CHiLi GiRL名義でも初海外公演〈Sentosa Music Fest 2023 Presents Jazz By The Cove〉(シンガポール)に出演、日本では東京・渋谷WWWで2度の自主企画公演を開催、国内フェスでは〈ハンドメイドインジャパンフェス〉(東京ビッグサイト)、日比谷野外音楽堂で広瀬香美らと共演を果たす。彼女が生み出すオリエンタルポップは国内外で注目を集め、卓越したテクニックとグルーヴ感、艶やかでソウルフルな歌声でリスナーを魅了している。2024年4月よりFM NACK5の朝番組のテーマソングを担当。
川嶋志乃舞としては東京藝術大学入学前から津軽三味線の全国大会で4度の優勝を獲得した伝統芸能家。幼い頃より海外公演やメディア出演等を経験し、さいたまスーパーアリーナにて小林幸子のバックバンドへの参加や新作歌舞伎「流白浪燦星(ルパン三世)」の劇中音楽の編曲/演奏を担当し、日本テレビ「笑ってコラえて!」にも出演、バッドボーイズ・佐田正樹主演の「ひとり芝居 4」の劇伴、茨城県アクアワールド大洗のサマーイベント曲を書き下ろすなど多岐にわたって活動中。佐々木光儀流光櫻会会主として全国大会入賞者を多数輩出するなど指導力にも定評がある。人気テレビ番組「和風総本家」のテーマ曲に起用された“花千鳥”のヒットにより津軽三味線を携えてポップフィールドへの参入を果たした。みとの魅力宣伝部長、笠間特別観光大使。他にも池部楽器店のYouTubeアンバサダーや、マルチクリエイターとして大学の講義に登壇するなど多領域で活躍している。
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