FLYING DUTCHMAN
レア・グルーヴの宝庫……だけじゃない!
コーラルやインパルスなどのレーベルでA&R/プロデューサーを務め、ルイ・アームストロング“What A Wonderful World”の作者でもあるボブ・シールが69年に設立したレーベル。レア・グルーヴ以降に再評価された作品群で名高いが、カタログの幅は広い。

グラミーを受賞した映画「ラストタンゴ・イン・パリ」(72年)の音楽で世界的に名を馳せたアルゼンチン出身のサックス奏者。フリー・ジャズに傾倒した60年代を経て、このフライング・ダッチマン移籍作からは南米のルーツに向き合ってラテンのリズムを取り入れていくことになる。

ファラオ・サンダースとの“The Creator Has A Master Plan”で知られた〈ジャズ・ヴォーカル界のコルトレーン〉による初のリーダー・アルバム。ファラオやロニー・リストン・スミスらの援護も受け、スキャットやヨーデルを交えた独自の歌唱が楽しめる親しみやすい好盤だ。

ボブ・シールがもっとも才能を高く評価していたというサックス/クラリネット奏者のフライング・ダッチマン移籍作。マーティン・ルーサー・キングに愛と敬意を捧げた意識の高いトリビュート作品になっていて、ゴージャスなビッグバンドの賑やかな演奏もドラマティックに響き渡る。

近年は〈ダチーチーチー〉でもお馴染み、アレサ・フランクリンやJBとの仕事でも名高いドラマーのソウル・ジャズ名盤。マーヴィン・ゲイ〜ビル・ウィザースの洒脱なカヴァーで始まり、本人がブルージーな歌声を響かせる自作の“Don’t Go”、小気味良いジャズ・ファンクまで魅力は明快だ。

ファラオ・サンダースらと活動してきた鍵盤奏者が独自のスピリチュアル・ジャズを模索した2枚目のリーダー作。後のアシッド・ジャズに直結するグルーヴィーなグッド・ヴァイブが満載された傑作で、表題曲をはじめとするクラブ方面でのリサイクル例の多さにも頷ける。