ENJA
独ジャズ界が誇るミュンヘンの老舗レーベル
ドイツのミュンヘンを拠点とするエンヤは、71年の設立から現在に至るまで堅調にリリースを重ねる老舗レーベル。佐藤允彦や山下洋輔といった日本の演奏家とも関係が深く、前衛的なジャズを出発点に近年はオーセンティックなヴォーカル作品まで中身は幅広い。

『Chet Baker Sings』に象徴される50年代の活躍から薬物中毒による没落を経て復活した稀代のトランペット奏者は、キャリア後期にエンヤに多くの録音を残した。これはその第1弾で、デヴィッド・フリードマンのヴィブラフォン・サウンドを従えて柔らかな音色を聴かせる佳作だ。

コルトレーンの『Giant Steps』やエラ・フィッツジェラルドとの仕事でも知られるデトロイト出身のピアニストで、日本では〈トミフラ〉として親しまれたレジェンド。これは77〜78年にジョージ・ムラーズ(ベース)、エルヴィン・ジョーンズ(ドラム)と録音されていたトリオ楽曲集となる。

60年代から前衛的な作風でフリー・ジャズを推進してきたサックス奏者が、ソウル・ジャズ路線にシフトした時期にエンヤで吹き込んだスタジオ録音アルバム。長尺の“Mama Rose”と“Geechee”を軸に、マーヴィン・スミス(ドラムス)らと深いサウンドを追求している。

敬愛するビリー・ホリデイの後継者と目されて50年代から活躍し、マックス・ローチとのスピリチュアル・ジャズ作や女優としても知られたシンガー。軽やかな空気感が快い本作は表題曲など自作のナンバーを中心に披露し、スティーヴィー・ワンダー“You And I”のカヴァーも絶品だ。

黄金期のジョン・コルトレーン・カルテットを支え、ジャズ・マシーンで活躍した巨人ドラマーも、キャリア後期はエンヤで精力的に数タイトルを残した。本作ではジョシュア・レッドマン(サックス)とニコラス・ペイトン(トランペット)ら当時の〈若き血〉との熱いセッションが堪能できる

ビバップ時代から高い影響力を誇ったフィラデルフィア出身の人気ピアニスト。エンヤでの初リリースとなった本作は、デイヴ・ホランド(ベース)、ダニエル・ユメール(ドラムス)というヨーロッパ出身のリズム隊とのコンビネーションで挑んだ80年代ピアノ・トリオの傑作だ。

ロンドン出身ながらミュンヘンを拠点に〈ドイツを代表するジャズ歌手〉と評されるようになったシンガーの、深い関係を築くことになるエンヤへの移籍作。レーベルメイトのダスコ・ゴイコヴィッチが援護したスタンダード集で、ジャンニ・バッソも加えたバンドの伴奏に雰囲気のある歌が光る。

旧ユーゴスラビア出身で西ドイツやアメリカでの活動でステイタスを築いたトランペット奏者。90年代から2019年の『Sketches Of Yugoslavia』までエンヤに残したレコードは多く、これはブラジル音楽に魅了されて取り組んだコンテンポラリーなダスコ流ジャズ・ボッサ作品だ。

いずれもヘッドハンターズで名を馳せたドラマーとベーシストによるタッグ作品。ケニー・ギャレットのサックスを歌わせながら、どこを切っても軽快なプレイで小気味良いジャズ・ファンクを叩き出している。ポールが朗々と歌声も響かせる“Hotel Domingo”のイナタさも聴きどころ。

100枚以上のリーダー作を残したピアニストで、エンヤの第1弾アクトでもあったピアニストのマル・ウォルドロン。これはソプラノ・サックスの鬼才スティーヴ・レイシーを迎えたクインテット作で、近年キャンディス・スプリングスも披露した自作の名曲“Soul Eyes”などがボートラ収録。
……とはいえ、やはり120枚ものラインナップがあればオススメしたいタイトルはまだまだあるわけで、その全貌は〈@tower〉でご確認ください! Calmが選曲した『JAZZ革命 Calm篇』をはじめ、『渋谷系 自由気分の超越ジャズ篇』など12月リリースのコンピ群についての詳細もこちらから!