DISCOGRAPHIC
フー・ファイターズを知るための7枚

ニルヴァーナ時代に書き溜めていた曲を、ほぼデイヴ一人で録音したデモがそのままFFのデビュー・アルバムに。ニルヴァーナの延長上にあるグランジ色の濃い作風ながら、ポジティヴなヴァイブに溢れ、“Big Me”では後に顕著となるポップなUSルーツ音楽志向もチラリ。

 

完成前にドラマーが抜け、デイヴがプレイし直すというアクシデントも挿みつつ、バンド編成に生まれ変わったことを高らかに宣言してみせた痛快作。“Monkey Wrench”をはじめ、ラウドかつダイナミックなロック・サウンドのなかで、デイヴのメロディーメイクの才能が光る。

 

正規ギタリストが不在のまま、デイヴとリズム隊の2人で完成させた移籍作。幅広い表現を試しながら、ポスト・グランジ時代に相応しい、ディストーションの聴いた男臭いサウンドを追求している。TVドラマ「Ed」に使われた“Next Year”の叙情性も新たな持ち味に。

 

すでに完成していた作品をボツにして2週間で作り上げたという、ライヴ感のあるハードかつソリッドなロックンロール盤だ。ここで不動のナインナップが完成。その一丸となったアンサンブルが支持され、初の全米TOP3入りを果たしている。ブライアン・メイの客演曲もあり。

 

エレクトリックなDisc-1とアコースティックなDisc-2から成る2枚組。デイヴのシャウトが冴える熱血ゴリゴリ路線な前者の出来は言わずもがな。ジョン・ポール・ジョーンズ参加のカントリーやノラ・ジョーンズとのボサノヴァが聴ける後者に、FFの成熟や可能性を感じる。

 

前作の試みを発展させた傑作。手掛けるは2作目以来、10年ぶりに組んだギル・ノートンだ。インストを挿みながら、ポップなハード・ロック曲も、トム・ペティやニール・ヤングを連想させるスロウも違和感なく詰め込み、押し引きのコントラストをしなやかに描いてみせた。

 

デイヴの自宅ガレージでアナログ録音された本作は、ラウド&ハードに迫る一枚。音の質感は初期3作に近い。『Nevermind』を手掛けたブッチ・ヴィグ、ニルヴァーナ仲間のクリス・ノヴォセリックが関与し、カートの死について書かれた曲も話題を呼んで初の全米1位を奪取。

 

 【OTHER DISCOGRAPHIC】
■ALBUM
・Sonic Highways(2014)

■LIVE ALBUM
・Skin And Bones(2006)

■COMPILATION
・Greatest Hits
・Medium Rare