とはいえ、キューバだけじゃない……世界の音楽を巡りに巡るジャイルズ・ピーターソンとブラウンズウッドの2014年!!
VARIOUS ARTISTS 『Brownswood Bubblers Eleven』 Brownswood/BEAT(2014)
年に1~2枚出てくる入魂のコンピ・シリーズは、当然2014年もリリース。近作でレイニー・マイロやハイエイタス・カイヨーテなどをチョイスして改めて見直された審美眼は、ネオ・フォークにもインディーR&Bにも接続していよいよ貪欲&柔軟に。A/T/O/Sらが耳を惹く。
SONZEIRA 『Brasil Bam Bam Bam』 Talkin' Loud/Virgin EMI/ユニバーサル(2014)
本文でもジャイルズが語っているように、現在進行形のブラジル音楽を世に紹介すべくリオに赴き、ニーナ・ミランダやセウ・ジョルジ、カシンらと仕上げたプロジェクト。10年ぶりにトーキング・ラウドから登場した新録作品というのもトピック。
USはインディアナ州ゲイリーのシンガー・ソングライターで、〈Bubblers〉の第9集に抜擢されたのを契機にアルバム・デビュー(CDリリースは日本のみ)。フューチャー・ジャズ感もあるネオ・ソウルという感じで、雷猫のカヴァーがいかにもな味わい。
シカゴ・ソウルの名門ブランズウィックの復刻が日本で進むのに合わせ、ジャイルズがコンパイルを担った企画盤。同シリーズにおけるMUROや須永辰緒の仕事と聴き比べるのもおもしろいし、縛りを設けて彼がソウル限定で選曲した例は案外少なく、その意味でも興味深い。
VARIOUS ARTISTS 『Brownswood Electr*c 4』 Brownswood(2014)
ポスト・ダブステップ~エレクトロニカ~メロウ・ビーツと主旨もイイ感じにブレたりするシリーズ。コンパイルはジャイルズじゃないが、マウント・キンビーやピアソン・サウンド、ター・クー、アヌーシュカらをいち早く世に紹介してきただけに、毎回スルーは厳禁である。