コラム

ビョークとアルカ、互いに引き寄せ合って誕生した『Vulnicura』に至る運命の糸

ビョーク 『Vulnicura』 Pt.3

アルカとの出会いは運命だった!?

ARCA Xen:  ????? Edition Mute/TRAFFIC(2014)

 かつてグライムスはエクレクティックな自身の音楽性について、「まるでビョークみたいでしょ!?」と語っていましたっけ。彼女に限らず、ゾラ・ジーザスでもナイト・ジュエルでもOKですが、2012年を前後して浮上した、〈インディー・シンセ女子〉などと呼ばれる人たちからは、セルフ・プロデュース能力の高さや旺盛なチャレンジ精神、我の強さも相まって、多かれ少なかれビョーク的な匂いが感じられたりするわけです。

【参考動画】ゾラ・ジーザスの2014年作『Taiga』収録曲“Go(Blank Sea)”ライヴ映像

 

 で、そのようなフォロワーが育っていくなか、声楽の素養を備える点も含め、やはりビョークと比較される機会の多いFKAツイッグスを手掛けた旬の人、アルカと本家が手を組んだことこそ、『Vulnicura』の最大の話題と言えましょう。意外な組み合わせというより、あらかじめ相性の良さが確約されているというか、昔馴染みのようにしっくりくるこの感じ。それは、常に嗅覚の鋭さを見せつけてきたビョークが今様のインディーな空気感を求めたと同時に、インディー側からも彼女への歩み寄りが進んでいたからに他なりません。互いに引き寄せ合い、果たしてここに2015年の音が誕生するに至りました。  

【参考動画】FKAツイッグスの2014年作『LP1』収録曲“Two Weeks”
【参考動画】アルカの2014年作のリパッケージ盤『Xen:  ????? Edition』収録曲“Xen” 
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