インタビュー

ウェーヴ・カルテットが来日、マリンバ四重奏の可能性を追求するグループについてメンバーの内山詠美子が語る

ウェーヴ・カルテットが来日、マリンバ四重奏の可能性を追求するグループについてメンバーの内山詠美子が語る

 パーカッションのグループは意外に多いが、マリンバ4台のアンサンブルというのは初めて聞いた。オーストリアのマリンバ奏者ボクダン・バカヌの呼びかけで2008年に結成されたマリンバ4重奏団「ウェーヴ・カルテット」。来日を前に、メンバーのひとりである内山詠美子にこのカルテットについて聞いた。

 「私たちが活動を始めた2008年には、このようなグループは存在していませんでした。マリンバ4重奏のための作品も、世に出ているのは数曲しかない状況です。そんな中で、私たちは自分たちでレパートリーを創造し、演奏活動を続けて来ました」

 ウェーヴ・カルテットはJ・S・バッハ《2台のチェンバロのための協奏曲》などバロック作品も録音し、この来日直前にも新しい録音に取り組む予定だ。

 「私たちが敬愛する作曲家として、まずJ・S・バッハがいます。メンバー全員がそれぞれチェンバロを習ったりするほど、バッハの音楽の真髄について勉強してきました。バッハの作品には楽器指定のない作品もありますが、それはバッハ自身が、良い音楽には制限がないことを語っているようにも思えます。規律のたくさんあるバロック音楽ですが、その中でも自由に変化できるWAVEのあるバロック音楽に魅せられて、その演奏に取り組んでいます」

 今回の日本公演では、そのバッハの作品の他、アストル・ピアソラカルロス・ガルデルなどの作品も含まれている。

 「まったく違ったジャンルと思われるかもしれませんが、バッハでもタンゴでも、その中で自由にWAVEを描くことが出来るような作品を選びました。また、マリンバという楽器が無限に奏者の想いを感じ、表現してくれる楽器だということをぜひ聴いて頂きたく、色彩溢れるプログラムを用意しました」

 編曲も自ら手がける内山だが、その時にどんなことに気をつけているのだろうか?

 「作品を選ぶ時に、マリンバの特性に合っているか、その作品があたかも4台のマリンバのために作曲されたかのように聞こえるか、という点を重視します。そして作曲家の書いた音符を1音たりとも省かずに、忠実に再現するということを心がけます。作品を演奏した時に、お客様が『マリンバ4重奏だ』ということを忘れ、音楽に夢中になれることを目指しています」

 それぞれ出身国も違う4人のメンバーだが、オフに一緒に旅行することもあるという。ハードな練習の後にもフィットネススタジオに行くなど、オンとオフの切り替え、そして身体作りにも余念がない。彼らの作り出すWAVEを間近に感じるチャンスが来た。

 

LIVE INFORMATION

ウェーヴ・カルテット マリンバ・コンサート

○7/22(水) 19:00開演 
会場:大阪・あいおいニッセイ同和損保 ザ・フェニックスホール
○7/24(金) 19 :00開演 
会場:名古屋・電気文化会館 ザ・コンサートホール
○7/28(火) 19 :00開演 
会場:東京・サントリーホール ブルーローズ

曲目:ジョシュ・グローバン:ワンダリング・カインド
ヨハン・セバスティアン・バッハ :2台チェンバロ協奏曲ハ短調 BWV 1062
アストル・ピアソラ:天使の死 / 天使のミロンガ / タンゲディア1 / オブリビオン / リベルタンゴ
カルロス・ガルデル:ポル・ウナ・カヴェッサ
ガスパール・ル・ルー:クラヴサンのための作品全集より組曲1番二短調
レーンコ・ディルクス:ダンツァ・ノン・ダンツァ

出演:ウェーヴ・カルテット 

okamura-co.com/
 

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