気持ちを繋いでいくレーベル〉慕情tracksが、初のリリースとなるコンピレーション・アルバム『慕情 in da tracks』をカセットテープで6月12日(火)にリリースする。

もともと、今年1月1日にBandcampにてリリースされていた同作。入江陽がプロデュースしたさとうもかの『Lukewarm』にも参加していたhikaru yamada(hikaru yamada and the librarians)とマリ(mukuchi)によるユニットであるfeather shuttles foreverやレーベル主宰者・たまおことtamao ninomiyaのほか、NNMIE(んミィ)によるバンド・N Creamy(yumboの皆木大知が参加)ら12組による12の楽曲が収録されていた。

※入江によれば、んミィはライヴ毎に名義を変えているとか(?)。去る3月7日の〈K/A/T/O MASSACRE vol.160〉に出演した際は、〈2つ目の癌〉という名前だった
 

tamao ninomiyaよると、アルバムの「コンセプトはシンプルに慕情。各々が慕情を感じる曲を作成してくださいとお願いしました。慕情とは何かと⾔われると難しいですが、慕情という⾔葉が持つ、清潔で、少し懐かしく硬派な雰囲気が伝わればいいなと考えています」とのこと(そういえば、片想いの歌詞で〈funky 慕情 music!〉っていうのがあったな……)。

この度リリースされるカセットには、ゆ〜すほすてる“どっかいっちゃいたい”、onett“夢見る姪と甥”、西村中毒“棘”、Gi Gi Giraffe“Ever Ever”、hikaru yamada+kyooo“maystorm”がエクスクルーシヴ・トラックとして追加される。カセット特有の音質もあいまって、〈慕情感〉がさらに増した内容になっている、かもしれない。

アートワークのモデルは、シンガー・ソングライターのシバノソウ。撮影は新藤早代が担当した。

『慕情 in da tracks』トレーラー、イラストはミソサザイこと仲本直輝によるもの
 

……ちなみに、主宰のtamao ninomiyaは、〈躁鬱天国〉の名前でも活動していた自作自演宅録プロデューサー。SoundCloudBandcampにてドリーミーな内省チルウェイヴ~シンセ・ポップ作品を多数発表している。ラフ・スケッチのようでいてこれ以上の完成形はないと感じさせる隙間だらけのプロダクションと囁き呟くような歌声が醸すアンビエンスは、グルーパーのシンセ・ポップ版といった趣。

※本人は〈lo-fi chill bedroom pop〉を掲げている
 

Pitchforkで日本の音楽について筆を揮うパトリック・セント・ミッシェルのブログ〈Make Believe Melodies〉で楽曲が紹介されたりアーバンギャルド・松永天馬の歌詞の英訳を担当したり、Tiny Mix Tapesによるメトロノリのインタヴューで翻訳を担当したり、そのメトロノリとは〈未来未(mirai:mi )〉というユニットで一時的に活動したり……と幅広い活躍をしているtamao ninomiya。慕情tracksの今後のリリースとともに、彼女の音楽活動にも注目したい(ライヴ出演依頼を募集中とのこと!)。

 


『慕情 in da tracks』
2018年6月12日(火)発売
価格:1,500円
取り扱い店舗:HOLIDAY! RECORDS
A1. feather shuttles forever“weekender”
A2. tamao ninomiya“my tiny old vynyl”
A3. 戸川祐華“残した合図”
A4. アルベルト志村“HoneyBee”
A5. disc:ours“blowin'”
A6. ゆ〜すほすてる“どっかいっちゃいたい”
A7. onett“夢見る姪と甥”
A8. 西村中毒“棘”
B1. 玉名ラーメン“砂漠の中のビスケット”
B2. ドッグフード買い太郎“いきもの”
B3. Moe Yamauchi“オムツのジェームス”
B4. Gi Gi Giraffe“Ever Ever”
B5. Monkey in Yellow“Time Machine”
B6. 波打際のYES“潮騒 lonely hearts”
B7. hikaru yamada+kyooo“maystorm”
B8. N Creamy“ひかりのうた”