こんにちは。ヴォーカルのtowanaです。今回もfhánaメンバーそれぞれからおすすめしてもらった音楽を、わたしなりに皆さんにご紹介したいと思います。この原稿を書いている今は拍子抜けするほどあっさりと梅雨が明け、気温も日に日に上がり、世間はサッカーのワールドカップに燃えているといった時期です。日本のベスト8進出はなりませんでしたが、本当に良い試合を見せてくれた選手の皆様にわたしも感動させられっぱなしでした。

THE WHITE STRIPES Elephant XL(2003)

 そんな流れから、wagaさんのおすすめはホワイト・ストライプスの“Seven Nation Army”。W杯で試合の前に選手たちの入場曲として流れている曲です。2003年にリリースされた曲ですが、もともとはベルギーのクラブチームの応援歌だったものがイタリアからさらにはヨーロッパ全土へ広がり、とうとうW杯でも使われるようになったものだそうです。応援するチームのゴールに歓喜するサポーターたちがこの印象的なリフを大合唱しているのを見たりすると、大衆の中で音楽がこういうふうに存在することへ感動を覚えます。何かに熱中する人々を包み込む音楽は覚えやすいうえに、ただシンプルにかっこいい。

JAZZANOVA Funkhaus Studio Sessions Sonar Kollektiv(2012)

 kevinくんのおすすめは、ドイツのクラブ・ジャズ・ユニット、ジャザノヴァの“Let Me Show Ya”。お洒落なアレンジとポップなメロディーライン、夏と言えばソウル・ミュージックを思い浮かべるので……ということでおすすめしてくれました。お洒落で爽やかでファンキーで、思わず身体がリズムに乗って動いてしまう。後半につれて熱くドラマティックになる展開と、それを引っ張るヴォーカルもとても良いです。調べていると結婚披露宴のBGMとしてよくおすすめされているみたいで、〈多幸感ある音楽が好き〉と公言しているkevinくん、なるほど流石だな(?)と思いました。

VARIOUS ARTISTS Call Me By Your Name Sony Classical(2017)

 佐藤さんからは映画「君の名前で僕を呼んで」のサウンドトラックよりジョン・アダムズの“Hallelujah Junction - 1st Movement”。「二台のピアノが織り成す反復と色彩の移り変わり、侘び寂びを感じる泣ける和声と緊張感。きらきらと輝きつつも不安定なひと夏の日々、太陽の光と夜の闇、って感じで良い感じです」というコメントもいただきました。音楽は歌モノしか聴かないという方も多いかもしれませんが、インストゥルメンタルを聴いている時間もわたしはすごく好きだし、非日常の世界へと連れていってくれるような気がします。涼しげなピアノの音色が夏の日に心地良いです。坂本龍一の楽曲も使用されて話題になったこの映画ですが、まだ観られていないのでチェックしなきゃ。

 まだ暑い日が続いていると思います。くれぐれも体調にはお気をつけて。それでは、またね!

 


towana
佐藤純一(FLEET)とs10rwのyuxuki waga、kevin mitsunaga(Leggysalad)という3人のサウンド・プロデューサーとのユニット、fhánaのヴォーカルを担当。最新アルバム『World Atlas』(ランティス)が好評リリース中!〈ROCK IN JAPAN〉や〈Animelo Summer Live 2018 "OK!"〉といったフェスの出演情報など、今後の予定は〈http://fhana.jp/〉にてチェックを!