TOWER DOORSブログがお送りする、新人アーティストへのメール・インタヴューでその実像に迫る企画〈6つの質問〉。

この企画では、活動の経緯や影響を受けたミュージシャン、最近出会った新しい音楽などについて訊いています。アーティストの魅力だけでなく、そこから派生して新しい音楽にも出会えるのが〈6つの質問〉です。

これまでにシドニーを拠点に活動するシンガー・ソングライターのTaichi Roや、マルチ・アーティストのSUKISHAなど、国内外のニューカマーが登場してくれています(〈6つの質問〉の記事一覧はこちら)。

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今回はSoundCloudで多数の楽曲を発表しているSSW・luluに登場してもらいます。彼女は2013年から弾き語りで音楽活動を始め、翌年からiPhoneの作曲アプリ・GarageBandで制作を開始。

その後、SoundCloudにアップロードしている楽曲がmochilonとhironicaによるダンス・ユニット、三毛猫ホームレスの目に留まり、2015年にコラボレーション・ソング“Watermelon”をリリース。同年、〈lulu + Mikeneko Homeless〉として初のEP『The Chirstmas Lovely Day』をMaltine Recordsから発表しました。

それ以降も多数のコラボを重ねながら楽曲を発表してきたluluが、このたび“法螺”“HOT”“こどものうた”“ぬるい”という4曲のストリーミング配信をスタート。各種サブスクリプション・サーヴィスで彼女のソロ作品が聴けるようになりました。

彼女の音楽の魅力は、聴き手の日常にも寄り添うようなパーソナル歌詞。それを、艶やかで凛とした、かつどこかメランコリックで美声で歌い上げるのがluluというシンガーです。

それでは、luluがアーティストになった経緯や影響を受けてきた音楽を、〈6つの質問〉から明らかにしていきましょう。

 

1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。

「三重県の鈴鹿市出身です。大きな工場が幾つかあって、色んな国籍の人が暮らしてるすごくいい町です。

きっかけは、3歳か4歳の頃にMステを見ながら〈歌手になりたい!〉と言い始めて、ただ家族に音楽家がいたわけでもなかったので実際に動き始めたのは中学生の頃です。メン募掲示板を駆使して社会人バンドに参加したり、恥ずかしくて消してしまいましたがYouTubeにカバーも投稿していました」

2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?

「宇多田ヒカルさん、Charaさん、ゴスペラーズさん、PSGさん、School Food Punishmentさん」

3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?

“こどものうた”

「2年半続けていたクリーニング屋のバイトで上司の理不尽に耐えられなくなって辞めた時に書いた曲です。次の仕事を探すにもあまりに無気力になってしまい山手線に長い間乗ってみたら、同じようにずっと乗っているおじいさんやサラリーマンがいることに気づいて一気に車内で書きました。

毎日毎日同じことの繰り返しでどこにも行かないでいるプカプカした感じと、そんな自分や周りに対して少し苛ついている歌詞が子供っぽくて気に入っています」

4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?

Qrionです。新譜が出たら絶対にチェックします!」

5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?

beabadoobeeを聴いています。インスタグラムで知ったロンドンのアーティストで、心地のいい声にすぐ好きになりました」

6. ライヴやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。

「現在妊娠中で来年2月頃出産の予定なので、ゆったりとした弾き語りや溜まっているコラボ曲のリリースができたらなと考えています。楽曲制作に関しては、これからきっと今まで思いもしなかったような感情が生まれてそれが曲になっていくかと思うとワクワクです」

 

luluの楽曲では、lulu + Mikeneko Homelessが2018年にリリースしたEP『海に行きたい』の収録曲“Asagao”も、TOWER DOORSは以前紹介しています。ミニマルなダンス・トラックに絡むトロピカルなシンセ・サウンドが厳しい残暑に沁みる一曲なので、ぜひこちらも聴いてみてください。