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SARM

今年は例年とは異なり〈フジロック〉は延期になり、これまでのライブ映像が配信されました。一方で、新人の登竜門と言われている〈ROOKIE A GO-GO〉は特別に撮り下ろしたライブ映像が配信され話題になりました。

そこで圧倒的なパフォーマンスを行ったのが、SSWのSARM。ジャズやブルース、ソウルなどから影響を受けた彼女は、それらを昇華し、スムーズなヴィンテージ・テイストのサウンドに落とし込んでいます。なにより彼女の一番の魅力は、スモーキーで魅惑的な力強い歌声。新人でありながらも成熟した歌唱と音楽性には驚かされるばかりで、〈ROOKIE A GO-GO〉の視聴者も圧倒されたことでしょう。

今年1月には、さまざまな感情や思いを込め、現在の社会問題などを題材にしたデビューEP『I donʼt wanna do』をリリースしています。TOWER DOORSが紹介した“Muscari”も収録されているので、未聴の方はぜひ聴いてみてください。

 

MÖSHI

TOWER DOORSは今年4月、東京・NY・ロンドンの多拠点で活動するコレクティヴ〈Laastc〉を〈TOWER DOORS POWER PUSH!!!!〉に選出し、特集記事で彼らを紹介しました。ミュージシャンとファッション・デザイナーという2つの顔を持つアーティストのMÖSHIは、その主要メンバーのひとりです。

MÖSHIは今年、新人アーティストの登竜門の数々をくぐってきました。先ほどのSARMと同様に〈ROOKIE A GO-GO〉へ出演、さらに〈出れんの!?スパソニ!?〉ではファイナリストに選出されています。この2つに選ばれたアーティストはMÖSHIのみで、彼の実力と注目度の高さがうかがい知れると思います。

TOWER DOORSはInterFM897のラジオ番組「sensor」との共同企画でダブプレート制作プロジェクトを行っています。ダブプレート化第1弾は、彼のデビューEP『#13G』でした。そのときにはスペシャル・インタビューを収録して記事化もしたので、お見逃しなく。

そして、そのデビューEPが遂に本日12月23日、ストリーミング・サービスでの配信が開始しました。ダブプレートには未収録の新曲が2曲加わり、タイトルも『#13G 10009』となっております。こちらもぜひチェックを。

 

a子

2018年頃に活動を開始したSSWのa子。彼女は、2019年に〈出れんの!?サマソニ!?〉でファイナリストに選出されました。2020年9月に発表したデビューEP『潜在的MISTY』の収録曲“CHAOS”は、ミュージック・ビデオがYouTubeで12万回以上再生されています。さらにフジテレビの音楽番組〈Love music〉で取り上げられるなど、ニューカマーでありながらも各方面から注目されている存在です。

みずからプロデュースする情緒的かつ幻想的な楽曲と独特のウィスパー・ヴォイスが、彼女の音楽の唯一無二の魅力です。キャッチ―でポップなサウンドに乗せて内省的でダークな歌詞が歌われるその音世界は、まさに彼女独特のものでしょう。バンド・サウンドを基調としたユニークな音作りは、インディー/オルタナティヴ・ロックからの影響があるとのこと。

また、独特の世界を描くMVは、彼女が率いるクリエイティヴ・チーム〈londog〉が手掛けており、楽曲からヴィジュアルまで、すべてにおけるクリエイティヴへのこだわりを感じます。

TOWER DOORSは〈sensor〉で生インタビューを行いました。アーカイヴを残しているので、a子についてもっと知りたい方は、こちらもぜひチェックを。

 

TOWER DOORS的2020年ベスト・ニュー・アーティスト、いかがでしたでしょうか? 注目の宅録アーティストから作家性の強いSSW、R&Bシンガーまで、ジャンルの壁を越えて、2020年を彩ったさまざまなアーティストを紹介したと思います。

TOWER DOORSが掲げる〈HIGH QUALITY CURATION MEDIA〉を裏切らない、ポテンシャルのあるアーティストだけをセレクトしました。今回紹介した5組は、来年よりビッグなアーティストになっていることまちがいなしです。

TOWER DOORSは、来年も独創性的で素晴らしい音楽を奏でる新鋭アーティストたちを取り上げていきます。2021年もTOWER DOORSをどうぞよろしくお願いいたします。

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