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1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。

「韓国のソウル生まれです。ほぼ大阪で育ちました。

2017年辺りからDTMで歌ものやインストをずっと作っていて、短い期間ではあったんですがバンド活動をしていました。その時はボーカルではなくキーボードでした。活動終了した後も歌をもっと作り続けたいと思ったのと、バンドがきっかけで表現したいことを曲にしたり、好きな風に曲を作りたいんだなと気づいて、アーティストとして活動しようと思ったのが主なきっかけです」

2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?

Zion.Tのアルバム『zzz』。Hip-Hop、R&Bをルーツとした自身のアーティスト性と個性的で独特なコンセプトはぶらす事なく、聴き手にすっと入るpopsも書きあげている彼のアルバムは、ストイックな楽曲制作過程からも、私の作品作りや音楽に影響しています」

Yerin Baek。city popsを軸に様々なジャンルを彼女だけのカラーに染めていく楽曲は、どれを取っても最高です。いつか必ずライブに行きたいです」

3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?

“latency”

「夢の中の安心感と違和感を表現した、潜在意識を書いた曲です。

曲を書き始める頃、タイムトラベルやパラレルワールドについて調べていて、その延長線上で二重夢についても調べていました。無自覚のうちに感じていることとか、触れないでいた自身の感情とかが夢に現れることはよく言われていることだと思いますが、恋愛や生活の中での感情の動きを歌った曲ではなく、少し現実感や共感から離れた曲を書きたいと思ってこの曲が出来ました」

4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?

coronaQ “talkin’”

「今まで出会った弾き語りのシンガー・ソングライターで、一番惹きつけられました。coronaQ君だけの世界観が既にあって、一人で過ごす時間に静かに浸りたくなる素敵な曲ばかり書かれます。知り合って2年くらい経ちますが、変わらず注目しているアーティストです」

斉藤空 “せのび”

「フィーチャリングさせて頂いた曲です。斉藤空君の曲はいつもメッセージ性を持って、彼の表現力と言葉で聴き手に力強くも優しくも届けていく様に感じます。好きになる人は、これからどんどん増えるんだろうなと思うことが多いです」

5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?

Fiji Blue “Butterflies”

「オルタナティヴとpopsの境をいく音楽性が良くてずっと聴いてます」

beabadoobe “Care” 

「ロックなサウンドとMVが好きです。特に声が好きすぎました」

meenoi “soft fur (Feat. SFC.JGR)”

「韓国のアーティストです。彼女だけが生み出すゆるい世界観とメロディーラインにはまりました」

6. ライブやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。

「フィーチャリングした曲のリリースが今後も続くので、楽しみにして下さると嬉しいです。今年もシングルをリリースしていきながら、EPか出来たらAlbumを出せたらなと思ってます。したいことは本当に沢山あって、MVも作りたいですし、バンドセットでライブもしたい。イベントにも出演できたらなと思います。

でもまずは、どんなアーティストなのか自分の中でも存在感を明確にしながら、ちゃんとわくわくする事を素早く形にして、それがどんどん広がってくれたら嬉しいです」

 

SomのヒップホップともR&Bとも言い切れない〈ポスト・ジャンル〉な現代的ポップ・サウンドは、影響を受けたアーティストに挙げていたZion.TやYerin Beakなどと共通するところがあり、とても納得しました。一方で、シティ・ポップ的なグルーヴやヴェイパーウェイヴ的なローファイ感が溶け合っているところは、彼女の個性と言えそうです。

“latency”を聴いて気になった方は、ぜひ同曲を収録しているEP『Unreality』を聴いてください。曲ごとに多彩な音楽性ですが、海外のベッドルーム・ポップ・シーンと共振する淡くメロウなエレクトロ・ポップが作品の核になっています。チープだけれど煌びやかなシンセ・サウンドと、ハスキーで柔らかいSomの歌声の組み合わさった同作を聴けば、夢見心地になるはず。

また、彼女のYouTubeチャンネルには多くのカヴァー楽曲がアップされています。Daniel CaeserとH.E.R.の名曲“Best Part”から、iriの”ナイトグルーヴ”、Mega Shinnosuke feat. AAAMYYYの“桃源郷とタクシー”など、彼女の志向性が感じられる選曲です。ビートを自身で制作したものからピアノと歌だけの飾らないアコースティック・アレンジまで、彼女の多才ぶりとシンガーとしての力強さを感じられるので、ぜひSomのYouTubeチャンネルでカヴァー動画をチェックしてみてください。

 


RELEASE INFORMATION

TRACKLIST
1. Graffiti
2. latency
3. link
4. 愛とけて

★配信リンクはこちら