連載

【fhánaのわんだふるレコメン紀行】第55回 生きた証――ポーター・ロビンソン(Porter Robinson)、トクマルシューゴ、テイラー・スウィフト(Taylor Swift)を紹介

fhánaのメンバーがその時々の気分でオススメ作品を紹介する連載!

【fhánaのわんだふるレコメン紀行】第55回 生きた証――ポーター・ロビンソン(Porter Robinson)、トクマルシューゴ、テイラー・スウィフト(Taylor Swift)を紹介

 こんにちは。ヴォーカルのtowanaです。2021年初の〈レコメン紀行〉。今回もメンバーおすすめの音楽をわたしなりにご紹介します。

PORTER ROBINSON 『Nurture』 Mom+Pop/ソニー(2021)

 佐藤さんのおすすめはポーター・ロビンソンの“Look At The Sky”。7年ぶりとなるアルバムの収録曲で、繊細で内省的な世界観。シーツのおばけみたいな謎の生き物たちと演奏したり踊ったりする可愛らしいMVでは涙を流しているような表現もあるけれど、〈空を見上げて〉と歌詞全体に希望が垣間見えます。一番落ち込んでいる時に書いた曲だと語っていてとても驚いたけれど、「僕たちはこの世界に貢献していて、たとえ死んだ後もそれが残っていくということを表現したかった」というインタビューを読みハッとさせられました。

 kevinくんのおすすめはトクマルシューゴの“VEKTOR”。明和電機さんのエレクトリカルな不思議な楽器(すぐ壊れるらしい)とアコースティックな楽器が交互にたくさん出てきて、そこに幾重にも声が重なってうきうきわくわくさせてくれるリズミカルな曲です。「同じようなフレーズの繰り返しの後に3:20あたりから入ってくるポップなメロディーが良い余韻」とレコメンドしてくれましたが、ピタゴラスイッチのような楽しいMVでも印象に残る視覚の変化があり気持ちが良いです。

 wagaさんのおすすめはボン・イヴェールをフィーチャーしたテイラー・スウィフトの“evermore”。ピアノとヴォーカルで始まる叙情的な曲で、心の痛みを静かに語るように歌い上げています。2020年、世界中が同じ混乱に直面したなか2枚もアルバムを発表したテイラー。いや、2020年だからこそということだったと思いますが、作品を作り、残すことは自分が生きたことの証になっていくということをわたし自身も強く感じた1年でした。恋人のピアノで歌っていたり、身近な仲間と作った作品ということも2020年らしいと感じます。途中で入ってくる心拍音のような音にも切なさを感じますが、最後の最後で〈この痛みはきっと永遠には続かないはず〉という希望で締め括っています。

 fhánaが昨年発表した“Pathos”“Logos”“Ethos”という作品たちは2020年でなければ生まれなかった物語でした。もう春という頃ですが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 


towana
佐藤純一(FLEET)とs10rwのyu­x­uki waga、kevin mits­unaga(Leg­gy­salad)という3人のサウンド・プロデューサーとのユニット、fhánaのヴォーカルを担当。劇場版アニメ「SHIROBAKO」のテーマ・ソングを収めたシングル“星をあつめて”(ランティス)と配信シングル“Pathos”に加え、“Ethos”も新たにデジタル・リリースされたばかり。表題曲と、ファンから募集したコーラスがフィーチャーされている同曲の特別版が収められています。その他の予定については〈http://fhana.jp/〉でご確認を!