2020年に『モーツァルト&チャイコフスキー』を発売してから2年。デビュー20周年を迎えた上原彩子は今年2月27日サントリーホールにて原田慶太楼(指揮)、日本フィルハーモニー交響楽団と共にチャイコフスキーとラフマニノフの2大協奏曲を演奏した。20周年の節目となるそのライヴ録音がリリース。難曲の2曲を同日に弾きこなす上原彩子のテクニック、体力に驚嘆させられるが、同時に今日まで積み重ねられてきた音楽への情熱とその想いが、1音1音の調べから聴き手に強く伝わってきてならない。力強く、流れるような情感豊かな表現。その音色とオーケストラの響きのバランスも絶大だ。