ELVIS COSTELLO & THE IMPOSTERS 『The Boy Named If』 EMI/ユニバーサル(2022)

映画「エルヴィス」が話題になった2022年は、こちらのエルヴィスも大活躍。初ライヴから50周年の記念に再結成したラスティの初作に加え、ティーンの季節を描いたこの名盤でもストレートなロックの爽快感は全開でした。 *出嶌

 

LADY BLACKBIRD 『Black Acid Soul』 Foundation/BMG(2021)

〈ジャズ界のグレイス・ジョーンズ〉と評された才能が底知れぬポテンシャルを大解放した初作は、この年の大きな収穫のひとつ! 同じくクリス・シーフリードが手掛けたトロンボーン・ショーティの『Lifted』も忘れ難いです。 *出嶌

 

緑黄色社会 『Actor』 エピック(2022)

〈紅白〉出演も決定するなど、1年間を通して意気揚々と活動を続けてきた4人組の絶好調っぷりが伝わる3作目。自在に表情を変えていく長屋晴子の歌声もアイデア豊かな演奏も、迷いのなさが眩しすぎました。 *田中

 

SHINGO★西成 『独立記念日』 昭和レコード(2022)

昭和の看板を引き継いだフッドスターが文字通りの節目を飾った気迫の一枚は、静かに熱くなる表題曲や“893”“うしろきいつけや”などのディープな名曲揃いでした。それぞれ独立した般若とZORNの活躍もお忘れなく。 *出嶌

 

東京初期衝動 『えんど・おぶ・ざ・わーるど』 チェリーヴァージン・レコード(2022)

銀杏BOYZに影響を受けて結成されたというパンク・バンドの2作目は、曽我部恵一との共作やメンバー全員の作曲/アレンジへの貢献など挑戦の一枚に。〈何をやってもいいんだぜ〉と言わんばかりの雑多さが痛快だった。 *田中

 

AMBER MARK 『Three Dimensions Deep』 PMR/EMI(2022)

ダーティ・プロジェクターズやクローメオとの仕事でも注目されてきた才人がついに完成したフル・アルバム。トラップやUKガラージも含む多彩なポップネスをソウルフルに彩るブルージーな歌唱が何より絶品でした。 *出嶌

 

Awich 『Queendom』 ユニバーサル(2022)

初の武道館公演を控えて投下されたフル・アルバム。半生を歌う冒頭曲からラストまでグッとくる流れが用意されつつ、“GILA GILA”やアフロビーツの“どれにしようかな”など単曲にも濃厚な主体性と風格が漲った大傑作! *出嶌

 

BLUE LAB BEATS 『Motherland Journey』 Blue Note/Blue Adventure /Decca France/ユニバーサル(2018)

ロンドンのビートメイキング・デュオがブルー・ノートから放った大作。フェラ・クティを引用したアフロな表題曲からピップ・ミレットとのジャズ・ヴォーカル曲まで現代的なバランスで醸成される意匠の多彩さに惹かれた。 *出嶌

 

iri 『neon』 Colourful(2022)

デビュー5周年を経て、より奔放に〈自分らしさ〉を発揮できたという5作目。アフロビーツやN.E.R.D.風ロックなどを乗りこなす歌唱に耳を奪われつつ、弾き語り起点の楽曲たちに映されたナチュラルな表情も美しかった。 *田中

 

MARY J. BLIGE 『Good Morning Gorgeous』 300(2022)

新進女性シンガーによるR&Bの良品が目立った2022年、過去を自在に出し入れする進行形のレジェンドが示したアルバムは女王に相応しい重厚&余裕の一枚に。スーパーボウルのハーフタイムショウ出演も話題になりました。 *出嶌