ワーナーミュージックの洋楽名盤シリーズ〈FOREVER YOUNG〉と連動した定番リイシュー作品を紹介する新連載がスタート! 今回はこちらの3組をご紹介!

 洋楽名盤をリイシューするワーナーミュージック発の〈フォーエヴァー・ヤング〉シリーズが装いも新たに再始動!ということで、そのカタログを定期的に紹介していく連載がスタートです。クラフトワークニュー・オーダー、ジョイ・ディヴィジョンを擁する第1弾に続き、この8月には第2弾として70年代に黄金期を迎えた3組の合計24タイトルがラインナップされています。

 まず、結成50年を突破して現在も活動中のドゥービー・ブラザーズ。70年にカリフォルニア州サンノゼで結成されたアメリカン・ロック・バンドで、“What A Fool Believes”などのヒットは耳馴染みのある人も多いはず

 2組目のイーグルスはドン・ヘンリーとグレン・フライらによって71年にLAで始動したアメリカン・ロックの王道バンドです。“Hotel California”などを残して80年に解散するも、94年に再結成して長く国民的バンドの座に君臨。昨年からフェアウェル・ツアーを開始しています。

 そして3組目のリンダ・ロンシュタットは、〈70年代にもっとも成功した女性歌手〉とされ、2011年の引退まで活躍した名シンガー。セレーナ・ゴメス主演で伝記映画の製作も伝えられています。今回はそんな3組の忘れ難い名盤たちを改めて紹介していきましょう!


 

THE DOOBIE BROTHERS 『The Doobie Brothers』 Warner Bros./ワーナー(1971)

トム・ジョンストン(ギター/ヴォーカル/キーボード他)とジョン・ハートマン(ドラムス)のバンドにパトリック・シモンズ(ギター/ヴォーカル)とデイヴ・ショグレン(ベース)が合流して70年に結成。この記念すべき初作は不発に終わるも、後に再録する“Nobody”も含む楽曲群はこの先のダイナミックな展開を予見させる。プロデュースはレニー・ワロンカーとテッド・テンプルマンが担当。

 

THE DOOBIE BROTHERS 『Toulouse Street 』 Warner Bros./ワーナー(1972)

全米11位まで浮上した代表曲“Listen To The Music”に牽引されてヒットした2作目。ベーシストがタイラン・ポーターに交代し、またマイケル・ホサック(ドラムス)が加入してトレードマークのツイン・ドラムもここから始まっている。芯の太いグルーヴと厚みのあるコーラス&ハーモニーという〈ドゥービーらしさ〉が早くも確立された快作だ。ここからは解散までテッド・テンプルマンがプロデュース。

 

THE DOOBIE BROTHERS 『The Captain And Me』 Warner Bros./ワーナー(1973)

ファンキーな“Long Train Runnin’”が初のTOP10入りを果たし、ポップな“China Grove”も続いて、アルバム自体も全米7位まで浮上したサード・アルバム。スティーヴィー・ワンダー仕事でお馴染みのマルコム・セシル&ロバート・マーゴレフを迎えてシンセを導入するなど、音楽的野心の高まりも明らか。当時スティーリー・ダンのジェフ・バクスターがペダル・スティールで参加している。

 

THE DOOBIE BROTHERS 『What Were Once Vices Are Now Habits』 Warner Bros./ワーナー(1974)

シモンズ作のアーシーな“Black Water”がバンドにとって初の全米No.1を記録した4作目で、邦題は〈ドゥービー天国〉。リリース前にホサックが脱退~キース・ヌードセンが加入するなどの動きもありつつ、アルバム自体は安定した一体感のあるサウンドを聴かせる。引き続きジェフ・バクスターを迎え、メンフィス・ホーンズの動員やパーカッションの導入もあり、リズミックで賑やかな一枚だ。

 

THE DOOBIE BROTHERS 『Stampede』 Warner Bros./ワーナー(1975)

ジェフ・バクスターが正式加入してド級のトリプル・リード・ギターに発展、アメリカン・ロックの王道を駆け抜けた傑作。キム・ウェストンで知られる“Take Me In Your Arms (Rock Me A Little While)”のカヴァーがヒットし、ライ・クーダーやマリア・マルダー、弦アレンジにはニック・デカロやポール・ライザーも参加。ただ、ジョンストンは体調不良でリリース前に戦線離脱することに。