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開かれた窓に見えた未来は……ディランをめぐる最近の作品!

米ショウビズ界の女王がポール・マッカートニーからレイヴェイまで新旧の豪華客演陣を招いたデュエット作の第2弾にディランも参会。グレゴア・マレのハーモニカを添え、スタンダード“The Very Thought Of You”を優美に歌っている。
ライヴ盤として発表されていた初来日ツアーの武道館公演を、多数の未発表録音込みで編纂した歴史的な拡大版。ブラスやコーラス隊も含む大所帯バンドを従えての演奏で、ソウルやディスコへの接近も見せる編曲にディラン特有の冒険心が映る。

電化演奏がフォーク・ファンから野次を浴びたというディランの語り継がれる公演を米シンガー・ソングライターがまるごとカヴァーしたライヴ盤。慈しみを感じさせる歌が心地良い。なお、66年の伝説的なパフォーマンスはブートレッグ第4集に収録。
こちらも、卓越したシンガー・ソングライターがディラン曲をカヴァーしたライヴ盤。同趣旨のスタジオ作『Songs Of Bob Dylan』と大半の曲目は重なりつつ、エイミー・ヘルムやジャッキー・グリーンを迎えた演奏がさらに深い情感を湛えている。
舞台が61~65年ということもあり、ブートレッグ第18集とは相互補完の作品にもなった映画「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」のサントラ。初期ディランをディープに掘り下げたあとでは、〈ティモシー・シャラメが歌うディラン・スタンダード〉としての味わうのがオツか。

ロック評論の巨人が、7つの歌からディランの歩みと本質に迫った2022年の書籍が邦訳。“Blowin’ In The Wind”など1曲を軸にしつつ、時間や空間を横断していく文体は決して読みやすくはないが、主役の歌に触れるのと同様の知的興奮を起こす。


