今回の主役がデヴィッド・ラフィンとくれば……当然エディ・ケンドリックスも黙ってません。絶好のタイミングで81年作『Love Keys』(Atlantic/Real Gone /MAGNUM CAT)が世界初CD化です。アトランティックに残した唯一のアルバムで、時節柄ディスコに傾倒したアリスタ期からのマイルドな揺り戻しっぷりがいい感じ。ノスタルジーも程良く絡んだ粋なモダン・ソウル集として永く愛聴できそうです。
で、リアル・ゴーンからはさらなる宝石! アーマ・トーマス『Full Time Woman: The Lost Cotillion Album』(Real Gone/Pヴァイン)は、71年のコティリオン産シングルに未発表13曲を加えた蔵出し盤。〈ニューオーリンズの女王〉という60年代の称号を現在も冠される彼女ですが、この頃まではモダンな足取りを模索していたことがわかります。特にアリフ・マーディン絡みのニュー・ソウル曲は別の未来を夢想させるほどの出来映え!
【参考動画】アーマ・トーマスの66年作『Take A Look』収録曲“Take A Look”
最後はハーヴィー・メイソンが後見したロックスミスの80年作『Unlock The Funk』(Arista/Expansion/DIZZARE)。ベースメント・ジャックス“Red Alert”ネタとして著名な“Far Beyond”など、スラップ・ベースを特徴とした痛快なディスコ・ファンク大会が最高です!