チャイナ・クライシスの『Flaunt The Imperfection』と並べて聴きたい作品たち

チャイナ・クライシスの2作目は前半がスタジオ・ミュージシャン、後半を自分たちの演奏という形に分けていたけど、『Flaunt The Imperfection』でベッカーは本作の頃のスティーリー・ダンと同様、バンドも外部プレイヤーも並列にした音作りを行ったの。統制された構成美があるのはそれゆえかしら。 *アンジン

80年代のUKにはプリファブ・スプラウトやディーコン・ブルーらスティーリー・ダンのフォロワーが案外たくさんいたでござるが、とりわけネイキッド・アイズはチャイナ・クライシスにもっとも近い音楽性でござる。温かみのあるナチュラルなエレポップは、いま聴いても新鮮に聴こえるでござるよ。 *天空

エレクトロニックな音を用いながら、メロディー・オリエンテッドな浮遊感のあるポップスを志向したという意味で、チャイナ・クライシスはチルウェイヴやインディーAORの先駆的な存在よね。クラブでトロ・イ・モワの次にチャイナ・クライシスを流しても、まったく違和感がないと思うわ。 *アンジン
シンセを効かせた〈ネオアコmeets AOR〉な感じがチャイナ・クライシスにも通じる、大阪発の若手バンドでござるな。なお、先頃カセットテープのみで音源集を発表したばかりの、フロントマンによるソロ・ユニット=D∀NGER D∀NGERはエレポップ色がより強めなので、さらに似ているでござる。 *天空

AOR的なムードを巧妙に練り込んだシンセ・ポップと言えば、パリに住むこの男女ユニットも忘れちゃいけないわね。英国らしさを滲ませたチャイナ・クライシスに対し、プームはボリス・ヴィアンなどシャンソンも消化したフランス流のエレAORを提示していて、それぞれの国柄を感じてみるのも一興よ。 *アンジン