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音楽シーン屈指の名コネクターが繋いだ、豪華かつフレッシュなフィーチャリング・ゲストを紹介!

SAMPHA Process Young Turks/BEAT(2017)

今回のEIR作品で最多となる4曲に登板。特に話題を呼んでいるカーティス・メイフィールドとの疑似共演曲は、もともとリチャードが本作での彼にカーティスの姿を重ねたことから発展したそう。なるほど、終盤に向けて感極まっていく裏声に確かな遺伝子を感じます。

 

KAMASI WASHINGTON Harmony Of Difference Young Turks/BEAT(2017)

このEPからXLの傘下レーベルに移籍したカマシは、ナイジェリア系ラッパーのオボンジャイアがマイクを握る“She Said”など計2曲でサックスを披露。どちらも出世作『Epic』を思い出させるアフロ・スピリチュアルな名演ですよ。

 

GIGGS Wamp 2 Dem Spare No1/Island(2017)

キース・ハドソンの声ネタを使ってギル・スコット・ヘロン曲を再解釈したEIR“Wet Looking Road”はダブ好きなら必聴。そこでラップするのがジャマイカ系のギグスというのもバッチリです。重々しい語り口でアルバムの空気は不穏なものへ一変!

 

IBEYI Ash XL/BEAT(2017)

リチャードが全面プロデュースを手掛けるイベイー。EIRではアフリカ由来のミニマルなリズムに2人の声が神々しく響いた“Cane”はもとより、グレイス・ジョーンズ使いの変型レゲエ“Mountains Of Gold”で姉妹の新たな魅力を引き出すことに成功しています。

 

WIKI No Mountains In Manhattan XL(2017)

その“Mountains Of Gold”でラップするのは、XL配給のHXCと縁の深いラットキングの一員で、昨年にソロでXL入りしたウィキ。同ナンバーは当初ビズ・マーキーの楽曲を下敷きにしていたらしく、歌心溢れる少々コミカルなフロウはその影響?

 

SYD Fin The Internet/Columbia(2017)

アリーヤやアメール・ラリュー系の淡いシドのヴォーカルがサンファの声に絡みつく、EIR作品の中でもとびきりロマンティックな“Show Love”。程良いバンド感とビートを強調したオケは、彼女が組むインターネットの『Ego Death』にも似た聴き心地。

 

SCRITTI POLITTI White Bread, Black Beer Rough Trade(2006)

蒼く繊細なソウル・ポップを鳴らし続ける同バンドの首謀者、グリーン・ガートサイドはその音作りを丸ごとEIRに持ち込み、インフィニット(ゴーストフェイス・キラーの息子である新人シンガー)の透明感を見事に引き出しています。

 

PETER GABRIEL New Blood Real World(2011)

もうひとつのインフィニット参加曲“Purify”でコラボ相手に選ばれたピーガブ先生。御大の紡ぐ優しいタッチのピアノが、有機的なエレクトロニカ・サウンドとゴスペリッシュな歌唱に寄り添い、曲名に偽りなしの魂を浄化するような出来に。

 

OWEN PALLETT In Conflict Domino/HOSTESS(2014)

本編ラストの“Everything Is Recorded”で鍵を握るのは、この男のクラシカルなストリングス。イビツなノイズやサンファのブルーな歌と合わさることで生まれる妙な違和感は、昨年にXLから登場したキング・クルール『The Ooz』と地続きで繋がるものです。