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ジャッキー・ムーアのほぼ全作品!

JACKIE MOORE Sweet Charlie Babe Atlantic(1973)

70~73年のシングルから成る初のアルバム。表題曲を含むフィリー録音と“Precious Precious”などのマイアミ録音を軸とした内容で、特にヤング・プロフェッショナルズを名乗ったバニー・シグラーらの制作曲は黄金期フィリー・ソウルの躍動感とジャッキーのイキイキとした歌が幸福な合体を見せる。エルジンズ“Darling Baby”のカヴァーはマラコ録音。

 

JACKIE MOORE The Complete Atlantic Recordings Real Gone(2014)

大量の未発表音源を含むアトランティックでの全録音(69~73年)を30曲収めたCD2枚組の編集盤。クライテリア、シグマ、マッスル・ショールズ録音などから成る、いわば『Sweet Charlie Babe』の拡張版で、シリータ版を意識した“I Love Every Little Thing About You”での軽やかな歌いっぷりも新鮮だ。ダスティ・スプリングフィールド“Joe”は79年作以前にも吹き込んでいた。

 

JACKIE MOORE Make Me Feel Like A Woman Kayvette/Solid(1975)

TK傘下のケイヴェットを主宰したブラッド・シャピロが制作。マッスル・ショールズのリズム隊を従えた南部録音で、ディープ度は高い。自己最高位のヒットとなったクラレンス・リード作の表題曲をはじめ、アシュフォード&シンプソンやデン&ゴールド作の曲、ミリー・ジャクソンの名バラッドなどを取り上げ、後のディスコ時代に繋がるダンサーまで巧みに歌いこなしている。

 

JACKIE MOORE I'm On My Way: Expanded Edition Columbia/BBR(1979)

過去のフィリー録音曲にギターで参加していたボビー・イーライのプロデュースによるコロムビア移籍第1弾。演奏にはMFSBの面々に加えてアトランティック・スターのルイス兄弟も参加し、ベル&ジェイムズ作の“This Time Baby”を筆頭にサルソウル・マナーの流麗なフィリー・ディスコを繰り広げる。スウェイ・ビートの“Do Ya Got What It Takes”もこの時代ならでは。

 

JACKIE MOORE I'm On My Way / With Your Love Expansion(2009)

コロムビア第2弾の『With Your Love』(80年)はこの2in1にてCD化。引き続きボビー・イーライが全面援護した同作も、後に共演するウィルソン・ピケットの“Don't Knock My Love”を含めてディスコ・スタイルで聴かせる。イーライ作のメイジャー・ハリス名曲“Love Won't Let Me Wait”のカヴァーではマンハッタンズのブルー・ラヴェットがムーディな低音ヴォイスを挿む。