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ゆっくり楽しみたいリイシュー

いろいろソウルやAORを掘り返して聴いてみるのにはいい季節がそろそろやってきましたね。ってことで……まずはステイプル・シンガーズのカートム~ワーナー時代の4タイトルが続けざまにリイシューされました。表題曲が著名な75年のサントラ『Let's Do It Again』、ステイプルズに改名した76年作『Pass It On』というカーティス・メイフィールド制作の2枚はポピュラーだとして、シカゴの風を引き継いだユージーン・レコード制作の77年作『Family Tree』(Warner Bros./Omnivore)や南部帰りした78年『Unlock Your Mind』はもう少し注目されてもいいかも。

続いては、ノースキャロライナで活動したロン・ヘンダーソン&チョイス・オブ・カラーの76年作『Soul Junction』(Chelsea/Pヴァイン)がオリジナル盤仕様の紙ジャケでリイシューです。ミラーボールなジャケよりも泥臭い雰囲気のモダン~スウィート皿で、83年のシングルなどボートラも充実。素晴らしい。

EMERSON 『If You Need Me, Call Me』 L.A.S./Kalita/OCTAVE(2020)
最後は88年の自主7インチがコレクター垂涎となっていたジョージア出身のエマーソンによる未発表アルバム『If You Need Me, Call Me』(L.A.S./Kalita/OCTAVE)を。オブスキュア系の発掘も最近多くなって、あんまりマニアックなのもアレですが、やはり現代社会では生まれない愛らしさはありますね。 *出嶌孝次