MY HAPPY ENDING...
外仕事やリサイクルに見る、アヴリルの絶好調な現在地
キャリアを通じて、アヴリルは他アーティストへの客演参加などがそれほど盛んではなく、2020年以前ではニック・カーターの“Get Over Me(2016年)”、妹のミシェルがメンバーのRyotaと結婚しているONE OK ROCKの“Listen”(2017年)など数えられる程度だった。ところが2021年からは、ウィローの“G R O W”(2021年)、恋仲だったモッド・サンの“Flames”(2021年)や“Shelter”(2023年)、さらに意外なところではEDM系プロデューサーのイレニアムによる“Eyes Wide Shut”(2023年)など、主にトラヴィス・バーカー絡みの人脈で、フィーチャーされることが増えている。それには、この数年のリヴァイヴァル・ムードの元で、アヴリルがポップ・カルチャーのイケているアイコンとして受け止められていることも関係しているはずだ。
楽曲のリサイクルでは、サイバーな作風のトラックメイカー、アシュニコが“Sk8er Boi”をほぼ丸ごと引用した“L8ter Boi”(2021年)も記憶に新しいし、スティーヴ・アオキやジェイペグマフィアもアヴリルをネタ使いした楽曲を発表済み。サンプリングと言えば、“I’m With You”を使ったリアーナの“Cheers (Drink To That)”(2010年)が有名だが、リアーナは実際にデュエットしたかったそう。いまからでも両者のコラボが実現することを願う。いずれにせよ近年のアヴリルはフットワークの軽い活動をできている印象なので、今後はよりさまざまな音と化学反応を起こす彼女の声が聴けたらいいな。 *田中亮太
左から、ONE OK ROCKの2016年作『Ambitions』(A-Sketch)、ウィローの2021年作『Lately I Feel Everything』(Roc Nation)、 イレニアムの2023年作『Illenium』(Warner)、アシュニコの2021年作『DEMIDEVIL』(Parlophone)、リアーナの2010年作『Loud』(SRP/Def Jam)